第9話
練習します。駄文です。
シャワー室から出て階段を登ると、25mのプールが見えた。
中央はペンキで塗られた青で、それを取り囲むように灰色のコンクリート床になっている。
プールの水はすこし波打っているようだ。
ぴかぴかと光る場合がある。つまり……。
上を見れば、手で覆いたくなるほど照っている太陽が、さっと姿を出している。ほんの一瞬だけ見た。ずっと見ていたら目が焼けて致命傷になる。
と。
ぐあっちぃぃぃぃぃいいいいい!!!!
シャワーの水が完全に乾いてしまったため、太陽光でモロに熱せられたコンクリート床が、おれの足裏をあぶった。跳びはねた。跳びはねた。跳びはねまくった。
足を息でふーふー。なんて無駄な行動だろう……。
シャワー室に戻ろうとしても他の生徒が続々と登ってきて無理。気づくのが遅すぎた。
退路を断たれたので、プールに入るまでぴょんぴょんとウサギさんごっこをする。間抜けにしか見えないだろう。
準備運動よ早く終われ。念じるも時間はいつもより長く感じる。
入ってよし、の声と同時におれは駆け出す。
当然ながら、走るな、と怒られた。でも水の中に入っちゃえば聞こえない。聞こえないったら聞こえない。お水さまさま……冷たくはないが涼しい、癒される。
つむっていた目を開ける。
水の色じゃないとわかっているのに青色がありがたく思えた。
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