第16話 ちょっとした小休止


 本来はアレな感じなシーンでしたが、今日、先程、修正致しました。

 見せられないような内容だったのでお気にせず。書いたのは一年以上前ですが、寝起きだか熱の時だったかに書いたらしく、色々と展開がおかしかったんですよね……


 第八章を執筆している現在修正を行ったので、多少刀哉の心の中の言葉遣いが違うかもしれませんがご了承ください。


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 「───お疲れ様」

 「えぇっ!?」

 「いつの間に!?」

 「どこから出てきたんですか!?」

 「ビックリ」


 四者四様の反応を示してくれて俺も満足。いつぞやのクロクロのように『なんでここに!?』みたいな失礼な反応じゃないからね。

 え? 判定が甘い? キノセイダロ。

 気になるとしたら雫ちゃんだけ棒読みなことだけど、まぁイメージ通りで違和感は無い。


 「良く頑張った。花丸をあげよう」

 「え? あ、ありがとうございます?」

 「うん、素直に受け取っていいよ。初めてのボス戦にしては上出来だ」


 最後油断しちゃったのは頂けないが、冷静に雫ちゃんの言葉を聞いて本体を探したのはいい判断だった。


 ポルターガイストの正体は、鎧でも剣でもなく、最初に鎧の中に入っていた黒い塊だ。


 魔力体……とでも言えばいいのだろうか? 実体を持たない存在で、物理的な攻撃は一切効かず、また魔力に溶け込んで移動も可能なので、気がついたら逃げられていることもあるらしい。

 俺は初めて戦った時、最初に中が本体だと気づいてから即行で魔法で倒してしまったので、金属片が襲いかかってくるとは思わなかったが。遠距離からでも操作が可能なのは厄介な点の一つだろう。


 ちなみに見た目通り光属性に弱く、闇属性に耐性があるので、飛鳥ちゃんが光属性を選んだのは正解だったということだ。

 結局燃える系の魔法を使ったから、半分というのが正確だが。


 「御門さんは大丈夫?」

 「え……? あ、ちょ、見ないでくださいっ!!」

 

 一瞬だけ現在の自身の服装を忘れてしまったらしい御門ちゃんは、先程野村君にしたように俺に蹴りを放ってきた。


 チラリと視界に白い布が……後退すれば、顔に向けて放たれた蹴りがすぐ目の前に迫る。下がっていなかったから確実に当たっていただろう。


 にしてもこれは体勢的に危ない。何がとは言わないが、モロに見えてるんだよな……腕の防御も少しズレてるし。


 「御門さん見えてる、見えてるから」

 「っ~!?」


 教えてあげると、その場にしゃがみこむ御門ちゃん。うん、まぁ……。


 俺は取り敢えず『無限収納インベントリ』から余っていたローブを取り出し、上からかけた。


 いつまでもその状態で居させるのも酷だろう。もちろん俺は構わないが、当然御門ちゃんは構う。

 信頼というのはこういうところで徐々に勝ち取るものだ。


 「女性用の服はないけど。早いところ、破けない服が必要だね」


 言うと、かけられたローブをぎゅっと握りしめながら、涙目でこちらを見る御門ちゃん。


 「なんか複雑です……」

 「迷宮探索じゃ服が破けたりするのは珍しくもないからね。第一階級アインス探索者の俺がこのぐらいのハプニングに対応するのは普通だよ」


 多分。他の探索者を見たことないから分からないが、まぁきっとこういうこともあるだろう。

 探索者や冒険者の女性は基本的にたくましいしな。魔法職ならともかく、前衛なら見られても気にしなかったり、そもそも見られても平気なような、飾り気のない下着だったり。


 なお、御門ちゃんの下着はレースがついてたりすることから日本製のもののような気がしたが、そこは知らないふり。この世界の下着事情は知らないが、少なくとも日本人でも問題ないと思うくらいの服は結構ある。


 洗って使うのはいいが、その下着が破けてしまったら換えがないのだろうか。だとしたら大変そうだ。


 男の俺が助言するような内容ではないため、口は閉ざすが。


 「取り敢えず、御門さんはそれで隠して帰ろうか。幸いにして、それは全身を覆えるし、魔法使いの人なんかは良く来てるような服だから、変に思われることも無いしね」

 「トウヤさん、紳士的」

 「トウヤさんを見る前までは、なんか荒っぽい人が多いイメージだったしねー」


 いや、実際野蛮な奴は多いと思う。俺が日本人だからこんな感じなのであって。

 だが、荒っぽいというか、体育会系な感じが特に多いだろう。別に悪い人ではない、みたいな。


 「……まぁ、ありがとうございます……」

 「デレてくれるのは嬉しいね」

 「っ、で、デレてません!」


 こういう反応をされると本当に面白い。俺は微笑みを顔に浮かべて、「さて」と続ける。


 「『転移テレポート』使うから、ちょっとこっちに寄ってくれるかな?」

 「え、この人数を『転移テレポート』出来るんですか?」


 飛鳥ちゃんが驚いたように聞いてくる。もちろん難易度は相応だし、そもそも迷宮内で『転移テレポート』を使うことは普通できない。

 それが出来るからこそ俺を俺たらしめているのだが……そこまで知識は回っていないだろう。多分、わざわざ『転移テレポート』を使おうとする人もいないだろうし。


 「これくらいはまぁね……ところで、そこまで近づかなくてもいいんだけど」

 「え!? あ、そ、そうなんですか……?」

 「普通の範囲で近寄るだけでいいよ」


 腕が当たるほどではないが、女の子の香りが鼻腔をくすぐる程度には近づいてきた4人の無垢なる乙女たちに、変わらぬ口調で言う。


 みんな美少女だからな……この4人と探索をしていた野村君は結構役得だったのではないか。


 「んじゃ、一応酔わないように目を閉じてもらって……『転移テレポート』」

 

 一歩だけ引いた4人を携えて俺は街へと『転移テレポート』で戻る。


 ……ちゃんと、野村君も倒れたままではあるけれど連れてきましたよ? えぇ。




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 なお、これ以降に、その修正する前の展開のせいで矛盾が生じる部分が存在しますので、明日以降修正していきます。

 修正の状況によっては、もしかしたら投稿できないかもしれません。申し訳ございません……

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