悪役令嬢、セシリア・シルビィは死にたくないので男装することにした。
秋桜ヒロロ/角川ビーンズ文庫
プロローグ
親愛なるお父様、お母様。
親不孝な私をどうか許してください。
私、セシリア・シルビィは、これからも平和にのほほんと生きていくため……
思いきって、男になることにいたしました!
それは世の
セシリアが気付いた真実。それは……
ここが
そして、セシリア・シルビィは主人公リーンの
そんなことに気付く前から、おかしいな、とは思っていた。
自分にセシリアとは
そんなこともあり、両親はセシリアをちょっと
それこそ、セシリアが甘えん
現に、それまでのセシリアはとんだ我が儘娘だった。
自分が世界の中心だと考えて
そんな性格ががらりと変わったのは、彼との出会いがきっかけだった。
ギルバート・コールソン。現、ギルバート・シルビィ。
セシリアは彼を見た
彼女は少年を確かに知っていたからである。
ギルバート・シルビィは『ヴルーヘル学院の神子姫3』の
シルビィ家の
記憶の中にある彼とは
そして、次々と
しかし、そこでセシリアは、そんなまさか、そんなことあるわけがないと、思い直した。
それもそうだろう。
形を持った
そこで彼女は出会ったのだ。もう一人の攻略対象に──……
オスカー・アベル・プロスペレ。
プロスペレ王国、国王の長子。つまり、この国の王太子であり、二年後にセシリアの
非現実的な現実を
『ヴルーヘル学院の神子姫3』のセシリア・シルビィにまっとうなエンディングなどは存在しない。
彼女に待ち受けるのは『苦しみながらの死』か『
十七歳の若さで死ぬかもしれないと
「よし。男になろう!」
そう、セシリア・シルビィは
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