お地蔵さん

勝利だギューちゃん

第1話

子供の頃、よく遊んだ場所があった。

高台にある広場で、お地蔵さんがあった。

お祭りの時期になると、お供え物をした。

優しく見守っくれている気がした。


想い出のある場所だった。


しかし、引っ越しをしてから、そこへ行くことはなくなった。


「久しぶりに行ってみるかな」


そう思った僕は、出かけてみる事にした。

幸い、電車で行ける距離。

休みの日に、出かけてみる事にした。


駅を下りて見て、驚いた。

かなり、開発が進んでいる。

数十年は経っているので、当たり前だが、それでも変わり過ぎだ。


そして、道路。


子供の頃は、広く感じていたが、とても狭い。

自分が大人になったせいもあるが、時の流れの残酷さを感じた。


といえば、オーバーだが・・・


で、肝心のお地蔵さんのある高台だが・・・

「あれ?どこだっけ?」


わからなくなった・・・


探しても探しても見つからない。

目印となっている、建物がなくなったせいもあるが、

それにしても、わからない・・・


僕は、方向音痴だが、ここまでひどかったのか・・・


「ひょっとして、取り壊されたか?」

だとしたら、悲しい・・・


一体どこなんだ?

どこにある?

お地蔵さん、見ているのなら、導いてくれ・・・


しかし、どうさがしても、たどり着けなかった・・・

仕方なく、帰路に付くことにした・・・


【久しぶりじゃな。

私には、見えておったよ。

ずっと、見守っていた。


だが、君は今は、ここに来ては行けない。


君の過去が未来よりも長くなった時、また来るがよい。


その時には、あの頃のように、話そう。】

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お地蔵さん 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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