第26話
「あ!そうだ!タコ!
あおいさんタコ持って帰りたいです!
タコパしましょう!」
「タコパ?
なんだそれは。」
「いいからとりあえずどうにかタコを拾ってください!タコが沈んじゃう!」
「わかった、わかったから。
【浮遊】、【アイテムボックス】。
これでいいんだろう?」
やったぁー!!
特大タコ!
アイテムボックスに入れたしこれで新鮮なタコがいつでも食べ放題!
「ふっ、さっきまでは死ぬ死ぬ言ってたのに、都合がいいな。」
「もう終わったことなのでいいんですよ。
終わりよければすべてよし、です!」
「おーい、お二人さん!港に着いたぞ!
降りる準備をしてくれ。」
「はーい!」
「わかった。」
船から降りると一気に安心感を感じる。
「はぁぁ。
無事に終わって本当によかった。
ガンツさん!船に乗せていただいて本当にありがとうございました!」
「ありがとう。
お陰で依頼を達成できた。」
「いや、大したこたぁねぇよ。
原因がわかって、これで弟もうかばれるぜ。」
「それじゃあ、私たちは冒険者ギルドに行こう。
ガンツ、私たちは普段ミラの街の周辺で活動している。
また機会があったら会おう。」
「おう!にいちゃん、嬢ちゃん、またな!」
「またね、ガンツさん!」
「依頼の報告にきました。」
「あぁ、船の事件の!」
依頼を受けた時と同じお姉さんだ。
「早いですね!
・・・あ!あの、何組も失敗している難しい依頼ですし、違約金はかかっちゃいますけど命あってのものですから!」
「ん?あ、いえ!達成報告に来たんですよ。」
「え!達成!?
でも、依頼受けてからまだ1日しか経っていませんよ!?
原因がわかったんですか?」
「いや、原因がわかったというか、原因の魔物を倒してきたというか・・・。」
「え!?嘘をついても魔物を見せていただきますからバレてしまいますよ?」
「あのちっこい嬢ちゃんと顔の綺麗なにいちゃんが?」
「原因がわからねぇ依頼だから依頼料目当てに適当にでっち上げてんだろ。」
周りの冒険者からもコソコソと話している声が聞こえる。
むっ。これは嘘だと思われてるな。
「本当です!
原因の魔物も持ってきてます!」
「かしこまりました。
確認してみなければ本当に達成できているのか判断がつきませんので、その魔物を出していただけますか?」
「大きすぎてここでは出せないんです。
どうしたらいいですか?」
「おいおい、人目のあるとこじゃ出せないってよ。」
「やっぱり嘘っぱちだな。」
コソコソコソコソ!本当なのに嘘つき呼ばわりなんて、腹が立つ!
「みどり、落ち着け。
確認が終わればわかることだ。
確か大型の魔物は倉庫に持って行くんだったな?
案内してくれ。」
「かしこまりました、こちらです。」
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