ENEMY

@tattoz

第1話秘密結社 エレクトロ

2019年7月28日

彼女、現役女子高生である山崎凛は、学友である田中明音と倉坂菜々とともに彼女たちが通う学校である

私立 青海女子高等学校に通学していた。

今日は、入学式であり、3人は小学校からの学友であり同時に親友と呼べるような間柄である。

そんな彼女らは神のいたずらか3人とも同じ1年B組に属することとなった。

「おぉ、あたしたち同じクラスじゃねぇか!」と菜々が叫ぶ。

「ねぇちょっと菜々周りの人たちが怖がってるでしょ。」と明音が菜々に注意をする。

「ははは、高校になっても2人はいつも通りだなぁ。」凛が言うと

「ふっ!ちげぇねぇ!」「まぁそうね。」

と二人が相槌を打つこれが彼女ら三人の流れであった。

ここで少々の彼女たちのプロフィールを紹介しよう

まずは、山崎凛。

彼女は、父も母もいない幼いころに交通事故で亡くなったため現在は叔母に引き取ってもらっている。

彼女の特徴は圧倒的なまでの観察眼である。

彼女は”傍観者”というタイプなのでこれまでの人生で見はするものの行動はしないということが多いことあった。そのため、彼女は観察眼だけが圧倒的なまでにっ発達してしまったのである。

次に田中明音。

お察しの通り彼女は世間一般的に”不良”と呼ばれる人種であり、このオリンピックまじかに現存していたのか!

というほどの絶滅危惧種である。

母は5年前に事故死しており現在は父と祖父母と暮らしている。

最後に、倉坂菜々彼女はこの3人の中ではツッコミ役なのだが普段は無口である。

理由といっていいのかはわからないが、彼女の家は超が付くほどの大金持ちで父は

年商3000億円の”倉坂グループ”の社長であり、母は現在の総理官邸秘書をしていて、2人とも多忙なため家にいないことが多い。

 なぜ3人が親友となっているかというとそれは、共通点があったからである

その共通点とは親がいなかったり会えなかったりという”寂しさ”があったからである。

寂しさというのは、小学生だった彼女らにとって共通する話題になり、結果として彼女らは”親友”という関係性となったのであった。

かくして、3人は同じクラスとなりクラスへと赴いたわけなのだが3人にはそれぞれ悪癖というか他人が避けていくような特徴があったので誰にも話しかけられることなく入学式が行われる大体育館へと移動を開始した。

入学式が開始されて20分ほどたって生徒会の役員と思われる司会の女子がこう切り出した。

「校長先生のお話。刑部校長先生お願いします。」

すると、見た目80代ぐらいの老人が壇上に上がってきた。

「んっんー。え~こんにちわ新入生の諸君。まずは、こころから入学おめでとう。

本日はお日柄もよくといいたかったところじゃが別にそういうことも言いたくはないので諸君らに言いたいことを率直に言いたいと思う。

本校は学業はもちろんのことじゃが部活動を重視しておる。

ちなみに部活は必ず入ってくれたまえ

言いたいことは、以上じゃ。」

パチパチ

まばらな拍手をBGMに校長が下りてゆく。

入学式が終わると教室への回廊に先輩がたが所狭しと並んでいた。

「あっ!きたわよ!」

一人の女子生徒が一年生の一団を見つけると先輩方は一目散にダッシュしてくる。

『ええっ!何!!』

これが、青海女子高校の名物部活勧誘である。

~20分後~

「ちっ!なんであんな数の部活があんだよ!」

明音がそう言うのも無理はない

この女子高校にある部活は運動系、文科系、同好会も合わせて158もあったのだ。

「しかし、何に入るのか迷うわね。」と菜々

「わたしは、入るんだったらちゃんと選びたいかな。」と凛が言うと

「まぁそうだな。それでいんじゃねぇの?」明音はそういうと続けて

「まぁ、あたしはこの野球部に行ってみようかな?」

「?なぜに野球部なんです?明音なら野球部より不良同好会とかつくるかな?と思ってましたのに。」と菜々が言う。

「なんだよそのお前のあたしに対する偏見はよぉ。」と明音が言うと、

「じゃぁなんで野球部に?」凛が聞く

帰ってきた答えはこうだった。

「え?理由は簡単だぜ。バットがあるからだ。」

『バット?』2人が同じことを聞くと

「不良といえばバット!しっかりバットを振り回せるようになんだよ!」

『...』

「???なんだよ。」

「いや、明音らしいなって」

「そうね、とっても明音らしい理由よね(笑)」

「おいおい、菜々さんや?とりま表出ろや!」

「えっ。嫌よ。」

「淡泊!!!!」たまらず凛が突っ込むと2人は笑いながら

『お前(あなた)のツッコミは新鮮だな(ね)』

「(しゅん)」

『なんでおちこむ(の)?』たまらず突っ込む2人にたまらず笑ってしまう凛そんな凛を2人は背中をたたいて笑った。

背中をたたかれたときに落ちた一枚のビラにも気づかずに


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