初恋

新字体

初恋

 突然の手紙をお許しください。この手紙は僕があなたに対して送る気持ちみたいなものというくらいに思ってください。

 今日の朝、あなたの夢を見ました。あなたはツイートをしていました。僕の顔を切り取ってほかの人の体に貼り付けていて、文章は、『こいつは中出しをしたクソ野郎だ』という内容でした。いいねとリツイートがそれぞれ3万と1,5万でした。バズってるとな思いました。きっとスカッとするために書いたという物なのでしょうが、僕の前でのあなたはそんな、人を傷つけたり、自分を貶めるようなことをする人じゃないと思っています。だからこれは夢だと思いたいです。        

ほかのツイートを見ると、すでに新しい彼氏がいると書かれていたり友達を誘って飲み会を開いたといったものもありました。新しい彼氏はどんな人なんだろう、どんな人と幸せになるんだろうとか、あなたが飲み会を開いたらきっとその友達が酔いつぶれてもあなたは微塵も酔わないんじゃないかと考えました。

 ただ、これはただの夢です。現実とは全然違うものだとちゃんとわかっています。それでも僕はあなたを愛していました。あなたが笑った顔や声、肌の温かさ、一緒にデートをしたこと、それらはすべて僕の宝物です。初めて付き合った人というのもあるのかもしれません。あなたと時間を過ごすことができて本当に楽しかったです。もっと早くにこうやって素直に打ち明けられていたら今が変わっていたかもしれません。でも、ありがとうございました。僕はもう復縁を望む気持ちはありません。また会いたいなんてことも思ったりしません。時々駅で偶然ばったり出くわすことを期待することもありません。僕の中に未練はもうありません。繰り返すようですが、あなたに会えて本当に良かったと思います。最後まで読んでくれてありがとうございました。この手紙を読んだらビリビリに引き裂いて燃えるゴミに出しといてください。僕とあなたはそれぞれ新しい道を歩むのだから。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

初恋 新字体 @sinnzitai

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ