第29話 黒花トゲ

「味方もガンダ〇。敵もガンダ〇。そのからくりが、やっと肌身で感じた。プラモデルを売りたいからだけでなく、創作の限界からくる、敵も味方もガンダ〇なのであろう。」

 天は、敵味方ガンダ〇のからくりに気づいた。

「棘という字は、オドロって読めるみたいよ。でも、ヒロインネームって感じじゃないわね。とりあえず、黒花オドロで始めて、のちに黒花バラにでも、改名しようか? それに、もしかしたら、もっと良い名前が生まれるかもしれないわ。」

 麗は、黒花オドロを命名した。

「棘なんですから、イバラでいいじゃないですか? 黒花イバラ。」

 大蛇、おまえはなんて偉いんだ! キャラクターを何人も抱えていると、そのキャラの思考回路に沿って考える。真面目キャラでやってきた大蛇。真面目に考えれば、直ぐに、グット・ネームが思いつくじゃないか! ワッハッハー!

「大問題が発生です!? 〇花なんたら、で名前を考える場合、カロヤカさんはどうするんですか? 軽井沢花は、上記の方程式に当てはまりません!? ニコッ。」

 笑は、根性が腐っているので、人を困らせることばかり思いつく。

「カロヤカさんだと、夢花カロヤカ。すんなり、グット・ネームができてしまった。どうする? 改名しちゃう?」

 苺は、これでも教師なので頭は良かった。

「知らなかった!? 私の苗字は、夢花だったのか!? しかも名前が、カロヤカ!? 良かった。変な名前にならないで。ルンルルン~。」

 カロヤカさんは、軽井沢花という名前を捨てて、脱皮した。

「みなさん! 今日の和菓子は、甘くて美味しいタラタラしてんじゃねえですよ! もちろんお茶もありますよ! エヘッ。」

「コンコン。」

 本物の幽霊おみっちゃんとコンコンは、女子ゴルフの優勝を祝っている。

「私もロイヤルの名を持つ者として、ゴルフぐらいはやらなくっちゃ。」

 奏は、ゴルフクラブを振り回して遊んでいる。

「黒花の名前がイバラに決まって、今夜は熟睡できそうね。試行錯誤の創作の疲れが、ずしっと体に重力を感じさせるわ。ひょんなことから、カロヤカさんのフルネームも改名されたしね。良い一日だったわ。あ、私は食べたら帰るからね。」

 幽子は、燃え尽きた。

「さあ! 創作スタート!」

「惜しいな、あと120字で1000字を超えていたから、次の話にいけたのに。」

「でも、また天から始めるのも、いちいちしんどいのよ。」

「宝くじもロト6、7も当たらない。」

「貧乏人には、ネット小説投稿サイト如きが、無料で丁度いい。」

「これで1000字を突破! ということで、明日は冒頭からスタートだ。」

「創作するの楽じゃない。疲れるわ。」

「ルンルルン~。」

 カロヤカにお任せあれ。

 つづく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る