登場人物紹介
主要人物
メルセデス・フォン・ラウシェンバッハ
※このページでは、所謂ネタバレの要素が多分に含まれています。
まだ本編をご覧になられていない読者様は、どうかご注意ください。
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【キャラクター紹介】
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■メルセデス(メル)
初登場話:本編プロローグ
【本名】
メルセデス・フォン・ラウシェンバッハ(Mercedes von Rauschenbach)
【偽名使用時】
エミーリア・ノイエンビュッテル (Emilia Neuenbüttel)
【改名後】
メルセデス・リーフェンシュタール(Mercedes Riefenstahl)
【愛称】
メル、エミリー(偽名時)
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【年齢】
16歳(物語開始時)
【出身】
ロイゲンベルク王国 ツァイフェル
【身分】
伯爵令嬢(物語開始時に自ら放棄)
【髪色と髪型】
髪型はツーサイドアップ
【瞳の色】
海の水光を写し取ったような碧眼
【身長と体重】※現実世界の単位に換算
157 (cm)、43(kg)
【使用武器】
宝剣リベラディウス
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【特技】
魔導と剣術(エーデルベルタ流剣術)
古式錬金術や薬草学に纏わる特殊な知識と高度な調合技術
幾つかの旧言語については読み書きが可能
【趣味】
お茶の時間、読書、乗馬、剣の鍛錬、可愛いものを買い集めること
【好きなもの】
リーゼロッテと共に過ごす一時
可愛いお洋服と壮麗な装飾品
果肉が極めて稠密なロイゲンベルクの林檎(ローテン・エーデルシュタイン)
今は亡き母と兄
【苦手なもの】
父親、料理、水泳、言葉の通じない愚か者たち
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【概要】
ロイゲンベルク王国、ツァイフェル出身の元伯爵令嬢。
同国屈指の学府『ローゼン・アルカディアン魔術女学院』において修練した、自身の髪の毛さえも利用できる非常に高度な魔導と、剣聖ベアトリクスに師事して習得した、大陸最古の秘剣とされる『エーデルベルタ流剣術』を自在に操り、極めて高い戦闘能力と即応能力を持つ。
十六歳の時、自らが
そして、遠くヴェルメリア海に臨み自由を貴ぶ国、『フィルモワール王国』を目指す中で様々な困難に巻き込まれるも、リーゼロッテや旅先で新しく出会った仲間たちと力を合わせながら、自分の生きる意味を見定めるべく、休み無く訪れる数多の障害に正面から立ち向かってゆく。
【使用武器について】
メルセデスが自身の愛剣として腰に帯びているものは、『リベラディウス』と呼ばれるしなやかな曲線を描く宝剣で、ラウシェンバッハの家に代々伝わる
剣身は
鞘には
さらに
また、鞘身の長飾りになっている部分は取り外せるようになっているが、これは仮に剣を奪われた際に鞘と分離させて、魔導における物質変化を加えることによって相手の攻撃を防ぐと同時に、その武具を絡め取る手段として機能するとされている。
かつてはメルセデスの兄、エルヴィンが所有していたが、彼の没後にメルセデスがこの剣を受け継いでいる。
ちなみに、火廣金は魔導抵抗値の高い金属であるため、魔導の効果を十全に発揮するには個人の生体魔素を長年に渡って注ぎ、馴染ませる必要がある。
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■メルセデスに纏わる対人関係
【父親との関係】
父であるヴォルフガングは非常に厳格な性格であり、また生粋の貴族主義者でもあったため、身分を問わず、誰もが心身共に豊かな生活を享受できるよう自分の力を役立てたいと願っていたメルセデスとはよく対立し、彼女を疎んじるような振る舞いを見せていた。
特にメルセデスの母であるアルベルティーナの没後は、人格が変容したかのようにその考えに拍車がかかり、やがて新興勢力の出現により世襲貴族の権威が脅かされ始めたことで手段を選ばなくなった父に対し、メルセデスは激しい嫌悪感を抱くようになっていった。
【母親との関係】
母であるアルベルティーナとは九歳の時に死別するまで、非常に良好な関係を築いており、彼女の家に代々伝わる古式錬金術の真髄を学ぶ傍ら、リゼと共に通う魔術学院での出来事や、彼女との何気ないやりとりを日々伝え合う間柄だった。
メルセデスは、そんな母親と共に錬金術を駆使し、将来的にはロイゲンベルクだけに留まらず、世界中を駆け巡って人々の生活を豊かにするための奉仕活動を夢見ていたが、突然訪れた母の死によってそれは永遠に叶わない夢となった。
今現在もメルセデスが眠る時にはいつも、死別した母と兄への祈りを捧げている。
【兄との関係】
兄のエルヴィンとは四つ年齢が離れているものの、常日頃から行動を共にすることが多く、当時のメルセデスは学院生活で学級の生徒と打ち解けられない苦悩を、自分と同じ目線で物事を考えてくれる彼によく相談していた。
また、エルヴィンがベアトリクスに師事し、エーデルベルタ流剣術の訓えを教導されている際にも、彼女は二人の傍らで修練の光景を見学していたが、やがてメル自身がそんな兄のあとを継いで彼女に剣を教わることになった。
【リゼとの関係】
五歳の頃からずっと一緒だったリーゼロッテとは苦楽の時間を共に過ごし、実質的な主従の関係は二人の間にはもはや無く、お互いを心友として非常に強く想い合う仲であり、現在では血の繋がりをも越えた絆で固く結ばれている。
メルにとってリゼは、幼なじみにして非常に良き理解者であり、さらに心の家族にして自分自身の半身とも呼べる存在となっている。
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【物語開始時までの詳細な来歴】※ネタバレ注意
◆誕生~母の死まで(本編開始前)
ロイゲンベルク王国において長い歴史を持つ由緒正しき伯爵家、ラウシェンバッハの家に生を受ける。厳格な父ヴォルフガングと慈愛に満ち溢れた母アルベルティーナ、そして心優しき兄エルヴィンの四人家族で、五歳の時に孤児院から引き取られたリーゼロッテという少女が、メルセデス専属の侍女として仕えることとなった。
代々錬金術士の家系であった母親からは、幼い頃より古式錬金術の英才教育を施されていて、その一族にのみ伝承されてきた秘伝や薬草学の知識を授かっており、非常に高度な調合技術を持っているほか、錬金術の古文書を解読するために必要な、幾つかの旧言語などに関しても相当深く精通している。
さらに母親譲りである、
またその頃から、魔導技術の隆盛に伴って勃興した新興勢力が台頭し始め、それまで長らく強権を振りかざしていた昔ながらの貴族を疎んじるようになっていたが、メルセデスもその例に漏れず、周囲の生徒たちから徐々に冷遇されることとなった。
メルセデスが九歳の時、母親と共に訪れた視察先で口にした水がもとで、漏水病という致死的な病に罹ったことがあるが、リーゼロッテやエルヴィンの尽力により一命を取り留めた。
その際、自分のために過去のトラウマを乗り越え、豪雨の中、山崩れの怖れがある危険な場所へと向かい、治療に必要な薬草を命懸けで採取してきたリーゼロッテに対し、友情や血の繋がりを越えた、揺るぎない絆を感じるようになる。
その後、メルセデスの回復を祝って、彼女が兼ねてより行きたがっていたフィーン・アジールと呼ばれる地域の森中に聳える大樹のもとに、母親と兄を伴って訪れた。なおリーゼロッテは先の薬草採取にあたって、強い雨に長く当たっていたことが原因で熱を出してしまったため、彼女たちとの同行は叶わなかった。
しかしその訪れた先で、とある妖魔と遭遇してしまい、身を挺してメルセデスを守ろうとした母と兄とが相次いで殺害されてしまう。
メルセデス自身は、自分が大樹の近くに忘れ物をしたことが原因で、不運にもその事態を招いてしまったと考え、さらに跡取りと最愛の妻を一度に失い、人格が変容してしまった父親の姿を目の当たりにして、一人だけ生き残ってしまった自分に強い罪悪感を感じると共に、深い絶望に打ちひしがれた。
母と兄の一周忌後、長らく懊悩していたメルセデスの精神は限界に達し、終には自死に思い至って切り立った崖上から己の身を投げようとしたが、異変を察知したリーゼロッテによって寸でのところで救出される。以後、彼女は自らが生かされた意味と生きる意義についての考えを巡らせるようになる。
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◆剣との出会い~屋敷からの逃奔(本編開始時)まで
侍女であるリーゼロッテに命を助けられたメルセデスは、己の生きる意味を見定め、また心身共に強くなって、いずれは自身の肉親の無念を晴らすべく、かつてエルヴィンが師事していた剣聖、ベアトリクスのもとに剣の教えを乞うに至った。
結果、ベアトリクスに認められたメルセデスは、兄が使っていた愛剣、リベラディウスを引き継ぎ、以後五年間に渡り、壮絶な心身と剣術の鍛錬に没頭することになる。
そして過酷な修練の末に強さを得たメルセデスはやがて自信を取り戻し、学院で彼女たちに一番強く当たっていた、イングリートという炎の魔現に長けた少女との天覧試合に臨むことになるものの、そこで見事な勝利を収めたことが契機となり、それまで彼女たちを蔑んでいた者たちは一斉に鳴りを潜めることとなった。
そんな中、メルセデスと出会う以前から長く漂泊生活を続けていた剣聖、ベアトリクスが近くロイゲンベルクを離れることになり、メルセデスは彼女の勧めで最後の手合わせに臨むことになるが、実際にベアトリクスが行ったのは手合わせなどでは決してなく、文字通りに命のやり取りを行う「死合い」とされるものだった。
雨が降り頻る戦いの最中、ベアトリクスから紛れもない殺気を感じたメルセデスは、彼女から授かった訓えの通り、持ちうる限りの知識や技術、そして地の利などを全て活かし、死地に在りながらも圧倒的な経験差を埋めるための一手を放ち、辛くも勝利を収めることに成功する。
しかしその時、長く降り続いていた雨によって脆くなっていた足場が崩壊し、メルセデスが救助を試みたものの師であるベアトリクスが崖上から転落、程なくメルセデスの要請を受けて彼女の捜索が行われたが、その安否は不明のままだった。
戦いの後、メルセデスはベアトリクスの遺した訓えを
その一件からしばらくして、学院を無事に卒業したメルセデスが、式典の後に父への報告のため彼の自室を訪れた際、そこで自分と見ず知らずの男性との婚約が秘密裏に交わされていることを示した文書を偶然にも発見した。
母の没後から長く父のやり方に疑問を抱いていた彼女は、このことが
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