第27話 ツンデレな僕の幼なじみからの告白(前編)
『だっ、誰だてめえ!!』
「!?!?」
驚いたブルースさんが、突然の闖入者に声を発する。
「……はぁ、はぁ」
しかし、そんなことを気にする余裕もないのか、闖入者は自分の胸に手をあてながら呼吸を整えていた。
「……ど、どうしたの、
赤髪を結わえたその姿は、間違いなく僕の幼なじみ、
「どうしたのって……言ったでしょ! 入部よ入部! あたしもこの部活に入るって言ってんのっ!」
『おいおいおいおい、この嬢ちゃん、兄弟の知り合いかよ?』
どうやらある程度は冷静さを取り戻した汐さん、もといブルースさんが僕にそう尋ねてくる。
「知り合いっていうかですね……」
「あっ、あたしは、
いや、確かに色々と迷惑はかけたかもしれないけど、それはお互い様というか……。
「
はい、黙ります。
っていうか、こういうやりとり、前にもやったような気がするんだけど、気のせいかな?
僕がデジャブを感じている間に、華恋はずんずんと僕のほう……ではなく、部屋の奥にいた
「あなたが、
『お、おう……』
さすがのブルースさんも、
一方、
なんだか、取り調べの刑事みたいだった。
「 、 !」
「うぐっ……見た目は同学年っぽいけど、どことなく庇護欲が出てくるというか……。ううっ、また違ったタイプの女性が現れるなんて……」
そして、何故か悔しそうに
このままでは、先輩が泣き出してしまうかもしれない。
そうなる前に、僕が間に入って助けてあげなくては。
「
「べっ、別に見てないわよ!」
「見てたじゃん」
「見てない!」
なんでそこで頑固になるんだ。
こういうときの
さて、どうしたものか……。
と、僕が考えているところで、テーブルに綺麗に並べられたお菓子が目に入る。
よし、
「まぁまぁ、
「…………(チラッ)」
今まで僕や
「ほらほら、
僕は手を伸ばして、
おそらく、全国民が好きであろうカントリー的なクッキーもちゃんとバニラ味とココア味の二つが用意されていた。
ちゃんと種類ごとに分けて皿に盛られているところは、
「……わかったわよ」
無言のまま、パクパクと食べる
頬も少しだけ、朱色に染まっているので満足している様子だ。
やっぱり、
この状態だったら、
僕は子との顛末を
「
「当たり前じゃない。じゃなきゃ、何のためにあたしが来たことになるのよ」
まぁ、そりゃそうか。
でも、だとしたら気になることがひとつある。
「テニス部はどうするの? 仮入部にも行ってたのに……」
僕がそう尋ねると、ピタッ、とクッキーを口に運ぶ華恋の手が止まった。
そして、気まずそうに僕から視線を外しながら、告げる。
「……ちゃんと、断ってきた。仮入部だったし、問題なかったんだけど……。クラスの子とかもいたから、その子たちにも話しておきたくて……」
僕も、
きっと、同じ部活動に入る予定の子たちで、これから共通のコミュニティに属すということもあって仲良くなっていったのだろう。
でも、
「なんで、そこまでして、この部活に……」
思わず、口に出してしまった言葉だった。
しかし、
「………たいから……」
「……えっ?」
聞き返した僕に向かって、
これも、いつもの反応だったはずだ。
でも、
羞恥を必死で隠すようにしてもなお、紅潮する頬。
そして、震える声で、宣言する。
「あんたと一緒にいたいからに、決まってんじゃない!」
今度こそ、
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