ホワイトノイズ

鋼の体を持ち上げた


君は軽い体を綿毛のように


飛ばしていく


宇宙にいるかのように


そして笑いながら


誰かの幸せを叶えるのだ


言葉は彼女によって届けられ


願いは彼女によって叶えられ


全ての幸は彼女を経由する


不意に着いた溜息は


世界中に広がり


静かにキスをしたあと


ゆらりと揺れる何かを掴み


ティースプーンの代わりにして


珈琲を飲み干した


そこに残った黒は


地球の心の真ん中へと


返された


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