第5話 おじさん、勇者、魔王さま…… (5)

 確かに二人痛いと口で言葉を漏らしてはいるけれど、俺が傍から見ても大変に平気そう?


 う~ん、もしかすると?


 お二人が痛い原因は尻餅を着いた事で、お尻が痛いだけなのかも知れないよ? と、思うと。


 俺自身は取り敢えず、自分自身に落ち着こうよ! と、問いかけ気を落ち着かせたよ。


 いつまでもこのまま俺自身が慌てふためいた状態だと、尻もちをついて痛がっているお二人に謝罪も出来なし、警察、救急車に連絡をする事すら出来ないから……。


 それと俺自身、もう一度再二人に尋ねてみよう。俺が本当に車で跳ね飛ばしたのかとね?


「あっ、あの……。お二人に少々お尋ねしますが?」


「……ん? なんじゃ?」


「はい、何でしょうか?」


「……あの、もしかして、お二人は、僕の車に跳ね飛ばされましたか?」


 俺は恐る恐る訊ねてみたよ。二人の女性にね?


「…………」


「あ、あの……車とは何ですか?」


 黒い甲冑を着込んだ女性は、取り敢えずは無視……。


 俺を凝視しているようだけれど?


 でッ、白い甲冑を着込んだ女性は……。


 も、もしかして? 車を知らない?


 えぇ~と、どう言う事なのだろうか?


 俺自身が少し……。


 と、言うか? かなり困惑……。


 白い甲冑を着込んだ女性に。


「えぇ~と、貴方の目の前にある、この白い乗り物が、車なのですが……?」


 まあ、また、恐る恐る訊ねてみた。


「えっ? こ、これって、乗り物なのですか?」


 するとこんな感じで、大変に驚嘆しているようだ。


 俺はそんな様子の彼女に。


「えっ、あっ、はい。そうですけど……」


 と、答えると。


「へぇ~そうなのですね……?」


 白い甲冑を着込んだ女性は、とても不思議そな顔をしながら、俺の仕事の相棒でもある、トヨタの営業仕様のハイエースを凝視し始めたよ。


 自身の顎に手を当てながら……。


 取り敢えずお二人は完全に女性だとは俺自身もわかった。


 でッ、取り敢えずお二人を俺が凝視してみると──。


 身体の方は大丈夫そう?


 まあ、黒い甲冑を着込んでいる女性には、取り敢えず俺は、無視をされた。


 だから怒ってこちらを凝視しているのかな? と、俺は思いながら彼女を確認……。


 白い甲冑を着込んだ女性は、とにかく先程俺に言葉を述べた後からは、俺の車を興味津々に見ている。


 う~ん、でも、今の世は平成だよ!


 その上、ここは日本な訳で……。


 車を知らない人などまずはいない国だよ。


 なのに彼女のこの様子はどうなの?


 俺が傍から見ているが冗談でしているようには見えないのだ?


 だから、白い甲冑を着込んだ女性ではないが?


 俺自身も腕を組み考え始め出したよ。彼女の様子が不思議で仕方がないからね。




 ◇◇◇◇◇



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