サラマンの哲学

サラマン

第1話 悩むことから、いつか人は卒業するとしたら

私は悩むという行為を随分昔に卒業している。想像してみくれ。今、もしお金のことや人間関係で悩んでいるとしたら、10年後も20年後も同じことで悩み続けるのだろうか。いつかは悩みの世界から卒業したいと思わないだろうか。

そうだ。いつか卒業するのなら、今卒業すればいいのだ。それが出発点だった。

悩むとはそもそも感情によって引き起こされるものだ。その感情故にストレスとなり得る。ならば、悩みを分解すればいい。理性でみる部分と感情でみる部分に。

問題は理性でのみ対応して、感情を挟まない。これによって悩みから開放されるのである。

と、ここで一つ不具合が起こる。ある問題が相手の感情によって左右されるものだとしたら、相手の感情を自分の中に再現してあれこれ想像してみなくてはならない。これを心理学では”内面化”という。この”内面化”は非常に厄介で、大きなストレスがかかるだけでなく、”内面化”が過度に進行すると、統合失調症や鬱病の引き金になる。

自分ルールで”内面化の禁止”を決めた。これを定めることにより、一切の相手の感情を推し量れなくなった。代わりに導入したのが、”良心的配分”である。これは私の造語である。「相手がこういう行動を受けたのだから、こう思うだろう」という感情を理論で推し量る方法である。これにはある程度、経験則が必要だ。

また、”良心的配分”を使う上で覚悟も必要になる。”内面化の禁止”をすることで、失うものが生じる、ということである。ただ、そのおかげで精神の安寧が得られる。それは次の良い判断に繋がる。だから正しくいうと、”内面化の禁止”で失うものは失う。しかし、得るものがある。得るもので勝負するのが人生だ。だから、心配するな。

以上、書き連ねたことにはなかなか鍛錬の必要なものばかりである。もし、あなたもいつか悩みの世界から抜け出したいと思うのであれば、私と一緒に頑張ろう!


サラマン

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