第53話貞操危機一髪

「……………ゃん………て」


「……にいちゃん……きて」


「お兄ちゃん…起きて」


綾乃の声が聞こえるあれから何時間寝たんだろうなそう思いながら俺は目覚めた。そこはいつも3人で楽しくご飯を食べたり遊んだりしているリビングだったしかし今日のリビングは一つ違ったそこには………


「綾乃……夏樹ちゃん………これは?」


「お兄ちゃん私たち反省したんだ……」


しょんぼりとした綾乃と夏樹ちゃんがいた。


「私たちもしかしてお兄ちゃんに嫌われてるかなと思って………」


どうやら自白剤を使ったことを悔やんでいるらしい


「………たしかに今回のはやり過ぎだ……」


妹たちの顔が真っ青になった


「でもな俺は今嬉しいんだ……」


「「え?」」


おー見事なハモリ具合


「だってな自分がした事に対して悪いと自覚してきちんと謝りだってしたそれだけで俺はお前らを許せるしな……それにな俺たちは家族だろ?」


その瞬間綾乃たちが俺の方に向かって走ってきて俺を抱きしめた。


「ごめん…ごめんなさい…」「ごめんなさい樹…」


俺はそんな妹たちを強く抱きしめた。



「……………でもねお兄ちゃん……お兄ちゃんも私たちに謝らないといけない事があるよね?」


あんなに涙で目を赤くしていた綾乃の目が変わった………ヤンデレの時の目だ。


「な、なんのことだ………?」


「お兄ちゃんにね"お薬"を使った時に聞いたんだよ他の女で"アレ"をしていたのを」


アレとは十中八九"アレ"だろうな


「だからね夏樹と一緒に考えたんだどうやったらお兄ちゃんは私たちに惚れてくれるかなってね………やっと思いついた"お薬"を使えばいいと」


その発想には行って欲しくないかなーお兄ちゃん


「お兄ちゃん気づいてないでしょ」


「何が?」


「勃ってるよ♡」


ファっ!なぜ……だ………まさか!

俺は綾乃と夏樹ちゃんのほうを見た。そこには顔を赤くして誰がどう見ても発情している2人がいた。


「樹私たち限界なんだ……いっつもお兄ちゃんことを考えて抑えているんだけどね最近それだけじゃ無理なんだお風呂に入ってる時とか寝ている時とかご飯を食べている時とかさ」


ご飯は仕方ないとしてもお風呂と寝るときは自業自得だと思うのだが裁判長!!


だがそんなことを考えている間にも迫り来る2人


「だめだ……俺の貞操が2人に奪われるって……うわ!」


ドテッ!


足を滑らせてこけてしまった。2人の手が俺の息子に……もうだめだ……そう諦めかけたときだった。


「てやっ!」


ドスッ!ドカッ!バタバタ!


2人が俺にもたれかかってきた。……気絶…している?


「はぁーー、あんたら仲がいいのはいいんだが自重ぐらいしなさいよ」


そこには神がいた


「母さん!!」

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