エンディングフェイズ:シーン7「"クロスグレイ"」

GM:隠れていた桜井博士が戦闘が終わったことに気づき、エラに向かって自分の口を何度も指さします。エラはため息をつきながら指を鳴らします。

桜井博士:「ああ、やっと喋れた……」

GM:そう言って倒れたロストレコードに近づいていきます。

琳:博士を、すごくすごく、複雑な表情をしながら見ますかね

GM:桜井博士は右手にドライバーを持ち、破損したロストレコードの傷や穴を見て、中身を取り出そうとしているようです。

琳:「な、に、するん、です、か。なおして……そんなこと、して、くれるんですか」

桜井博士:「いや、治してもジャーム化するだけだろう。……あ、また前置きせずに手がでてしまった。すまない」

琳:「そんなのは……どうだって……」

 手が出るのなんて、きっといつものことだったでしょうし

 「……もう、なおらないんですか」

桜井博士:「ロストレコードは私が作ったモノのひとつだ。ロストレコードの体は機械だ。オーヴァードというよりEXレネゲイドに近い。修理すれば再び起動することもできる。ただしそのまま復活させればジャーム化したままだ。安全策としては、機械化した新しい体を作る。設計図があれば復元可能だ。ただ記憶データはない。このジャーム化しているロストレコードから記憶データを引っ張ってもいいが……死んだとはいえジャーム化した部品だ。リスクがある。そこで、バックアップだ。データはクロスグレイ養成所にある。建物は壊されたらしいが非常電源が通っているなら、記憶データを受信してバックアップができているはずだ。本体がジャーム化しても、バックアップデータがジャーム化してなければ、元通りになる可能性はある」

琳:えーと、新しい身体に、バックアップデータを入れれば大丈夫かも……?ってことですよね

桜井博士:「うむ。簡潔に言うならそうだ。元々ロスレコードは如何にジャーム化から逃れられるかを目的として私が考案したものだ。その実験としてまだ施設が機能している時にジャーム化して欲しかったのだが……ああ、キミたちは怒るだろうな」

GM:そういって桜井博士は思いつめたかのような眼差しであなた達から目をそらします。

琳:「……」ジャーム化云々に、少し苦々しい顔をしつつも

 「その、バックアップデータは、ぶじ、なんですか。それで、ヤスミちゃんは、たすかるん、ですか」

GM:するとエラが一歩踏み出し口を開きます。

エラ:「跡地は今、ゼノスが確保している。建物の一部も復元し電気だって通してある。可能性は充分あるな。どうだ舞風琳。このケンタチクリンなトンチキ博士の実験に付き合うのは確かに不快かもしれん。だかロストレコード、川端ヤスミはまたお前と仲良く話す事ができるかもしれない。舞風琳。お前の言葉を聞かせてくれ」

琳:エラさんを見て、博士を見て、

 「……わたし、はかせのことは、きらいです。それは、ずっと、かわらないと、おもいます。……でも、でも、諦めたく、ないんです……! だから、お願いします。……ヤスミちゃんを、助けてあげて、ください──……っ!」

桜井博士:「必ずは保証しない。これは一年も伸びてしまった、ただの実験に過ぎない。失敗することもあろう。だが私はロストレコードの実験を成功させるつもりで作った。科学者としての役目は果たす。約束しよう」

エラ:「……だそうだ。これを踏まえて来栖輝、お前の言葉も聞かせてくれ。お前の協力がなければ、安心してこいつを護衛できないからな。言質を取らんと気が済まない」

輝:「じゃあなにか妙なマネ一つでもしたらすぐに突き飛ばすからな?」

エラ:「おい、非オーヴァードでロストレコードを復活させるキーマンだぞ。手荒いマネは許すわけに……。……ああ。そうだ。来栖輝。お前に渡すモノがひとつあった。一生渡す機会はないと思っていたものだ」

GM:そう言ってエラは自分の体からいくつかのスチール缶と一緒にとある帽子を来栖輝に渡します。赤城俊也が被っていた帽子です

輝:「なぜおまえが俊也の帽子を」

エラ:「一年前、病院で治療を受けていたUGNのノースモークが退院する時に貰った。なぜUGNではない私に渡してきたのか皆目わからなかった。だから、渡す機会もなかったはずの、遺品だ」

輝:「待ってくれ! 今ノースモークが退院と言ったか!?」

エラ:「言ったさ。なにかおかしいのか?」

輝:「先輩が生きてる....!? いやそんなわけない。先輩と俊也はあの時」

エラ:「いや、確実に一年前には死んではいなかった。だが退院した後のことは何も知らないぞ。UGNに戻っていないのか? それとも殺されたのか?」

輝:「知らない。俺は先輩が死んだと思って確認してないし」

GM:UGNでは一年前の事件にて死亡、死体も確認されているようです。

輝:「生きてる...先輩は生きてくれてるんだ! 俊也。お前のとこにいくのはもっと先になりそうだからよ。あっちで待っててくれよな」帽子を眺めながら〆

エラ:「私には違和感拭えぬ不吉な予兆にしか思えんがな……しかし護衛任務は果たさねばならん。行くしかない。その目的は最初から変わらん。クロスグレイ跡地まで、桜井博士を護衛する。プランに支障はない」

GM:そうエラが言ってこのシーンはフェードアウトです。マスターシーンになります。

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