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音楽は良い。

夢中で音を奏でている時は、日々の悩みなんかを忘れられる。

それに、音楽は人の心を魅了出来る。

人が意思を持って奏でた音は、それぞれに異なった輪郭を帯びて、感情に溶け込む。

それが、たまらなく気持ちいい。

自分の描いたリズムが、人を喜ばせていると考えるだけで、言い得ない熱い感情に襲われる。

歌を歌う時、その曲の背景に身を寄せながら、湧き出る情熱を声に込める。

その時だけ、普通には分かり合えない他人同士が、通じ合っている気がする。

葉っぱの先から滴り落ちる水滴が木霊する。

細長い指で、丁寧に鍵盤を叩く。

夜風が木々を揺らし、自然の声を聞かせてくれる。

そんな些細な事に心を小躍りさせながら、今日も変わらずピック片手に弦を爪弾く。

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