第2話

 目を瞑ってしまい、彼女が心配してくれた。

「大丈夫ですか。寝不足なら少し休憩していくといいですよ。ここはいいところですからね」

「だだ大丈夫です。あなたの声がすごく綺麗で聞き惚れていただけですから」

「そういってくださって嬉しいです。お名前は何とおっしゃるんですか」

「唯坂浩司です」

「唯坂さんですか。私は杉前沙紀です。また会えたらいいですね」

 といい、沙紀さんは歩いていった。

 楽しみが増えたと思う。いい出会いがきたな。

 ベンチから立ち上がり家に帰ることにした。

 スーパーで買い物をして、バイトの時間まで家でだらだらする。

 夕方になり、ファミレスでバイトをして帰るとキッチンにいき、冷蔵庫からキンキンに冷えた缶ビールを取りだしプルタブを開け、喉を潤す。

 うまい。やっぱりビールはうまい。

 つまらない日々が少し色づいた。

 彼女は美しい女性で釣り合わないなぁと思う。

 明日もあそこで会えるだろうか。何か持っていくのはいいかなと考え、色々と妄想する。

 テレビを観ながら寝ていってしまった。

 久しぶりに夢をみた。

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