テレビ番組

Akira@ショートショーター

第1話

「日本で一番スポンサー料を稼いでいる番組を知っているかね?」

「いえ、知りません」

「水曜日のナントカという頭のおかしな番組だ」

「そうなのですか。ならばマーケティングの視点からいえば、同じようなバカ番組を作ればいいということになりますね?」

「そうなるな」

最近のテレビ業界は競争が一層激しくなっていた

ようつべだとか、アメーバTVだとかが急速に力を付けているからだ

テレビが生き残る道はバカ極振りしかないとの結論に各局とも至った

そしてバカ番組が量産された

するとCMの商品は飛ぶように売れ、スポンサー料が増えた

「やはり我々の目論見は正しかったようだ」

「そのようですね」

しかし、ある時期からCMの商品がピタリと売れなくなった

「何が起こっている」

上司は焦って部下に尋ねる

「それが、あまりにも視聴者がバカになりすぎて、ローンを組んでまで商品を買うようになり、

まさに今、首が回らなくなった者が激増しているとのことです...」

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