あえて反対に

電車が滑り込んでくる


いつもなら何も考えず乗り込む電車


今日もそのはずだった


何も考えず電車を待っていたのに


気付いたら反対の電車に乗っている俺がいた


別に会社が嫌いでも


仕事が嫌いでも


心が疲れていたわけでも


なにもなかったはずなのに


俺はいつもとは反対に向かっていた


時に人は理屈じゃない行動をする時がある


頭ではなく心でもなく


まるで何かに操られるように


自分の意思とは全く関係ないことをする



この余裕を持てたらどんなに楽だろう


俺はいつもの電車に乗りながら、そんな事を毎日考えている

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