平穏


光の中で

光の中でわたしは拘束されて

うつむきながら抱きしめていた

でもそれは人形で

しかも壊れかけ

髪は長くて

瞳は両方とも抉り取られていた

空洞だった

わたしには何もわからなくて

ただそこにいるだけの存在だった

時計の針が回るのをじっと眺めさせられていた

そして何も起こらない

その状況が永遠に続くみたいな気がしていた

質問をしても誰も答えてはくれないのだ


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