お友達

勝利だギューちゃん

第1話

私には、変わった友達がいる。

といっても、眼に見える友達。

ただ、普通ではない。


「そりゃあ、普通はネコが人間の言葉は話さないわね」

「カトレア、来てたんだ」

「うん、久しぶりだね、まや」


カトレア・・・

ネコの女の子。

2足歩行をする。


家族は両親のみの、一人っ子。

焼き鳥が好物の雨女。


将来の夢は、パテシェ。


男女問わず、友達が多いらしい・・・


「まや、説明的なセリフをありがと」

「皮肉?」

「うん」


こういうところは、まだコネコだ・・・


「ねえ、まや」

「どうしたの?」

「今日、泊めて」

「いいよ」

「即答だね」

「退屈だしね」


毎回、このやりとりだ・・・


どうして、カトレアと友達になったのかというと、

ありがちといえば、ありがち・・・


子供には、大人には見えない物がみえる。

もしかしたら、大人にも見えているが、それを受け入れられないのかもしれない。


しかし、小さい頃からうろついていると、慣れてしまう。

カトレアも、その1人・・・


「まあ、私はまやが、子供の頃から知ってるからね」

「あなたも、コネコでしょ?」

「ネコの17歳は、おばあちゃんだよ」

「あなたは、普通のネコではないでしょ」

「そうでした」


ネコの姿をした妖精。

歳の取り方は、人と同じ。


「ねえ、まや」

「何?」

「そろそろ、私を紹介してよ」

「誰に?」

「まやの、パパとママ」

「その必要はないわ」

「どうして?友達じゃない」


カトレアは、ネコなで声を出す。

ネコみたいに・・・


「だから、私はネコ」

「普通じゃないでしょ・・・」

面白いな・・・この子・・・


「で、どうして紹介の必要はないの?」

「もう、知ってるから・・・」


カトレアの事は。、とっくに両親に話してる。


もう少し経ってからにしようとしたけど・・・

もう、いいかな・・・


【お父さん、お母さん、彼女が、私のお友達の、カトレアです】

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お友達 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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