俳句。お題「長い梅雨」2句
亜逢 愛
お題「長い梅雨」―1句目―
【意味的解説】
梅雨が長いので雨が多くて、どこも水分がタップリです。梅雨と言えばカエルですが、そのカエルを押し退けるほどに、たっぷりと水分を吸ったキノコが生えてきました。そのくらいに、今年は梅雨が長いんだなあ……。
【構成的解説】
『梅雨長し』は湿った季節と降り注ぐ雨を連想し、そんな季節が長く続いていると思わせます。
次の『カエル押し退け』の『カエル』は梅雨と容易に結びつきますが、『押し退け』は、異常事態のようなイメージを与え、あれ? っと思わせます。
その異常事態の要因が『キノコ咲く』です。キノコは秋っぽく感じるので、梅雨にもキノコが出てくるのか、と小さな驚きを聞いた人に提供します。
最後に『咲く』と言い、花ような美しさや優雅さを連想させて地味なキノコを飾ったのです。
つまり、梅雨の主役とも言える湿っぽいカエルを押し退けて、キノコが成長してしまうほどに、梅雨が長くなっていることを見せ、加えて長雨の隠れた副産物であるキノコを美しく優雅に、花が咲くように飾ることで、句を聞いた人に長い梅雨という自然現象を、視覚的印象として残そうと試みたのでした。
【創作経緯】
雨の
高さも10センチ以上もあって巨大キノコでした。
キノコは秋をイメージしますが、梅雨の時期も生えてくるようです。
長雨の水分をタップリともらって、白く咲く一輪の花のようでした。
近くにアマガエルもおり、俳句を創りたくなり、この句を詠んだ次第です。
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