積み木って崩したくなるよね。
香花
第1話 妹との出会い
私たち、姉妹は血は繋がっていない。が本当の姉妹だと思ってもいるしそれを目指して作り上げてきた。理想の姉妹を。
それはどこかでボタンの掛け違いをしたのか。それともそうなる運命だったのか。
私にはわからない。それでも私は大切にしてきたはずだ。妹を。
実際血の繋がりはないから、言ってしまえば他人である。だからといってこれが正しいとも思わない。私は。
私が初めて妹と出会ったのは5歳の頃である。
私はその頃の記憶はほぼない。
ただ、父親の食事に付いて行ったらそこには知らない女の人が居て小さい女の子が横に座っていた。その頃妹は3歳だし妹も覚えてないだろう。
その日はただ食事をして終わった。と思う。
それから義母になり、妹となる人たちとの食事は増えていき一年も満たないうちに結婚した。
そこから私と妹の生活は始まった。
私は人見知りするタイプの人間で妹も人見知りするタイプだったらしく、幼い私は姉妹は似るのかしらと姉妹になってなんヶ月にも満たないくせに思ったのである。
それから一年ぐらいはほとんど会話せず、過ごした。父親も最初だからなとゆうことで無理に距離を縮めさせずに見守っていた。
それは母親も一緒だったらしい。
日は過ぎ私が小学校を入学してある女の子に出会った。
それが白井ヒナとゆう人間だ。この子は優等生でまぁ1年生の頃で優等生ってなんだと思うが当時の私は思ったから仕方ない。最初の印象だけだが
他の子がうるさくなっている時にヒナがまとめ上げたのが印象に強い。
私はとゆうと私はただ静かな教室で本を読んでいた。それはそれで珍しいと思うが当時の私は本の中の世界に憧れていた。姉妹仲良しの世界に。私達はなれないなぁとも思ってはいた。
私とヒナのなれそめは他の子達が休み時間外に遊びに行くのに私とヒナは外に遊びに行かず私は本を、ヒナは勉強をしていた。
外とは全く違う時間が流れているかと錯覚するぐらいに静かな時間が流れているのを覚えている。
もういつ頃かは覚えてないが静かな時間の沈黙を破ったのはヒナだったことを覚えている。
「ねえねえ、いっつも本読んでるけどなに読んでるの?」
とヒナが喋りかけてくる。
私は本を閉じてヒナに目を向ける。
「シンデレラよ。」
それを聞いてヒナは目を輝かせる。
「シンデレラ、私も好き」
私がどこまで読んだか確認してそこまでの内容を語りかけてくる。それが私には面白く、初めて人と喋るのを楽しいとも思った。
休み時間はあっとゆうまに終わり
「じゃまたね」
とヒナは自分の席へ帰っていく。
私は手を振りそれに答えて授業の用意をした。
それからヒナは休み時間の度に喋りかけてくれた。
「シンデレラどうだった?」
と少し食いぎみになりながらもヒナが私に問いかける。
「私も好きだったわ。」
どこが好きだの語り合った。
それは長い休み時間時間だったのだろう。私はふと思ったことを口にする。
「白井さんは他に何が好きなの?」
私はもちろん本のタイトルがくると思っていたが、そのつもりで質問したし、流れからもそうだろう。ただヒナは好きとゆう単語だけ切り取ったのかただ。ただただヒナがずっと好きのを挙げた。それは。
「白井さんだなんてヒナでいいよ。わたしが好きなのはね…」
人の名前を呼んだことのなかった私は少しどきとしながらもその言葉の続きを待った。
「妹。妹のチドリ。」
私はクエスチョンマークがうまれる。
それを感じ取ったのかヒナは
「あら?おかしいかったかな?」
世間的には妹は好きな存在だと思った私は
「いや、おかしくないと思うよ。」
私は妹のことを相変わらずなにも思ってもなかったし。
ただ居るそれだけだと思っていた。
何をしてるかも分からないし何を考えてるかも分からないが物語の中の姉妹に憧れてたしそうなれたらいいなとも思っていた。
そして私は物語の中の姉妹像が今目の前にあると思い、私はもっともっと掘り下げるのだった。
ヒナの妹、チドリは私たちと同じ2歳離れている姉妹で血は繋がっている。私達とは違う。
が私は少しの共通点で運命を感じるのだった。
ヒナは妹のことを溺愛しておりいつも一緒に寝ているらしい。
チドリはその妹愛に答えるかのようにチドリは姉、ヒナのことが大好きらしい。今日も学校に行くときに
「いやだっ!ヒナといっしょにいる!」
と駄々をこねたらしい。
私は普通に出てきたわ、
どこか疑問に思ったヒナは私のことを聞いてくる
「エリカは妹いるの?」
私はどう答えたらいいか分からず迷い。それでも私ももしかしたらと思い。
「居るよ。血の繋がらない妹が」
それから私は素直に全てをヒナに話す。
妹とどう過ごしたらいいかと。
接し方が分からないこと。
それでも姉妹になりたいと。
ヒナの中で妹であればどうでもいいらしく、姉妹になれるよと背中を押してくれた。
それから私はヒナの教えに従い、ヒナたちの姉妹に憧れていく。小さいときの私がそれを正しいかどうか分かるはずもない。が。私もそんな姉妹になりたいなと本気で思う。小さいながらも心に決意した私は少し。ほんの少しの1歩を踏み出す。
私は家に帰り妹を見つける。そして1歩。少しの当たり前の1歩を踏み出す。大きな勇気を込めて1歩踏み出す。
「ただいま。ミオン」
言葉が妹の耳を撫でる。妹が振り返り、待ってたと言わんばかりの笑顔で。
「おかえり、おねえちゃん!」
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