グラディウス
人間共も最近は把握しつつあるようだが、実はこの宇宙で起こることはすべて、宇宙そのものに情報として蓄積される。もちろん人間についての情報もすべてだ。
そう、その人間の記憶も感情も心も一切合切すべてだ。
ただしそれらの情報は、<肉体>というインターフェースがないと人間には認知できない。だから死んだ人間の情報には、普通はアクセスできない。
だが、ごくまれにその<情報>にアクセスできてしまう人間が存在する。
それの一部がいわゆる<前世の記憶がある人間>というやつだだろう。そうは言っても、大抵は単なる記憶の混乱による思い込みに過ぎないのだが、そのうちの数例は実際に<かつて生きていた人間の情報>にアクセスできてしまった者なのだ。
<
宇宙に蓄積されたそれらの<かつて生きていた人間の情報>を仮に<魂>と呼ぶのであれば、その魂が現に宿っているわけだし、そもそも人間にはその違いなど認識できんから、まあ、<本人>と言って差し支えない。
これが<
一方、<転移>は、文字通り本人そのものが別の空間に転移することだ。基本的には肉体ごとな。なのでほとんどの場合、こちらは正真正銘、<本人>である。
まあそれはさて置いて、トルカの町に着いた
とは言え、旅人や通りがかる軍などを相手に商売している者もいる。そういう連中は、上辺だけだが歓迎もしてくれる。あくまで<金づる>としてだが。
と、
「お客さんお客さん、新しい武器は要らんかね?」
通りがかった店の店主らしき老人が、愛想笑いを浮かべながら声を掛けてきた。
なお、
加えて、グラディウスとしてはかなり刀身が長く、かつ刺突攻撃にも使いやすいようにと考えられてか、鍔の部分はバスタードソードのように<握り>がついていたので、やはり
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