第56話 もやもやなゆめ

ねむりの間際


まどろみの中



意識が消えてゆく刹那


たゆたう幻想の世界の途中



何かに引き戻されたように、

眠りから覚醒することがある




いま目を開けた?

さっきまでのあの記憶は?

いまも目を瞑ったまま?

この景色は?



夢?



いまのは夢?

これは現実?




だんだんと意識が戻る




誰も居ない真っ暗な部屋


何か感じて起きたのか?



気配か?

それとも

視線か?



もやもやした何かを感じ取ったように思う



もしかして、

それも夢なのか?



もやもやとした感じ


夢か現実か境目がはっきりしない


とても変な気持ち





寝つけない……


いまも何かいるのか?








目をつぶり


真っ暗な


不気味な何かを


視界から消す





失敗したカプチーノのラテアート


絵筆を洗う水入れに垂れた、ネズミ色の絵の具の溶け混じる水



歪んだカリカチュア


悪意ある模造品




うまく言葉にできない、

もやもやした気持ちの悪い何か


そんな不安な映像が、

気持ちの奥底から浮かび上がってくる





落ち着かない……




そんなときはたいてい、

もやもやしたその中から、

見たくないようなイヤなものや、

思い出したくないイヤなことが、

形をとって出てくるのだ



だから、もやもやした気持ちが、

夢なのか現実なのかわからなくても、


どちらでもいいから意識の中に、

イヤなものが出てくるよりも先に、

人物キャラクターたちを呼び出すのだ


自分の作った人物おきにいりでも、

誰かの作った、大好きなキャラクターでもいい



夢の世界に呼ばれた人たちは、

こちらへと話しかけてきたり、

全く関係のない物語を始めてみたりする



人物みんなと会話したり、

その会話を観たりしていると、


もやもやした何かが、

はっきりした景色や背景に変わり、

しっかりとした出来事や物語に変わってゆく



その出来事は、


キャラクターに手を引かれたり、

キャラクターに付いていったりして、


新しい物語や知らない世界に出会えたような、

そんなちょっと得した出来事を体験したような、

気持ちの良い想いに気がついたような、


そんな、不思議で楽しい夢を旅すること




そうして、とても得した気持ちで、

すっきりとした、目覚めを迎えることができる


あぁ、いい朝だ♪




そんな一日を始める





―あとがき―


だいたいがそうならずに、

もやもやした目覚めです(笑)


最近は消耗から、

気がつくと寝落ちっす(苦笑)



夢も見ない(^ω^)

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