第10話 踏み石の如く



想いというものは続いてゆくものなのかもと、そんなふうに思えた


人とかかわり、想いがまじわることで、なにかが積み上がってゆく


わたしだけの色に、ほかの人からの想いがまじり、あたらしい色に変わってゆく



わたしだけでは届かぬ想いに、ひとからいただいた想いを足して、次のステップへと手が届く




一歩ステップを刻みつつ、歩みつづける


めざす高みへと、自らが望むところへ


ほかの人たちから受けとることのできた色を加えつつ、歩みつづけ、

そして、歩みはおそくなってゆくことに気がつく


まわりにはそれぞれが望むところへと向かう人たちがおり、そのなかにわたしが持っていた色があることにふと気づく




ああ、

わたしが人から受けたものがたくさんあったように、わたしにも人にあたえるものがあったのか


あの人たちは、わたしの想いの欠片かけらを持って、あの人たちが望む高みへと進んでゆく


わたしが持っていた想いを積み上げて、あの人たちはそれぞれのおもう、望むところをめざす




わたしは歩みを止めて彼らをみつめる


わたしの想いは、歩む人たちを、先へと歩ませる想いのひとつとなって積まれてゆく





踏み石の如く




-あとがきのようなもの-

ちょっと振り返ってみたのですね。

自分が今いるところまで歩いて来るために、いろいろな人と関わっていたのだなと。


どの人とのつながりが無くても、今の自分は存在していない。

それは今の自分ではない、違う自分です。


面白いものですね(笑)



さて、次のステップはどう刻もうか?



いま、『虚構推理』を読み終えて、『レクリエイターズ』を読み返しながら、

ふと、こんなことを思ったのですよ(笑)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る