登場人物紹介(1章~2章)


 こちらでは作中の登場人物を、できるだけ紹介していきたいと思います。

 おまけ要素的な情報も積極的に開示していきます。よろしくおねがいします。


 あてんしょん。

※作中で判明していない部分は伏字になっています。ご了承下さい。

※2章までのネタバレを含みます。




<登場人物紹介>


①ラエル・イゥルポテー(いみな不明):黒魔術師。

 ラエル。黒髪ロングに攣った丸目の紫眼を持つ人族の女性、16歳。本作の主人公。

 髪は天然パーマロング。見た目から「黒髪の少女」、「紫目の娘」と呼ばれることが多い。第三大陸パリーゼデルヴィンド君主国の出身だが、魔導戦争の影響で白砂漠に一家共々放り出され、砂上サバイバルしてきた砂漠入り娘。悪徳宗教に騙されてて人売りに攫われたが、紆余曲折を経て魔導王国の役人であるハーミットらに助けられた (1章)。

 両腕に傷痕が残り、感情欠損ハートロス患者だと診断されてもめげることなく、当初の目的を果たすため魔導王国で生活を始める。自らの欠けた感情を補填するように様々なことを経験・吸収しようとしているようだが、が強く煽り属性が高いので、頭に血がのぼると相手の地雷を踏み抜きがちなところがある。

 人族にしては魔力量が多く、扱いに手こずっている。黒魔術の訓練をして育っているが、ぎりぎり『霹靂フルミネート』が六割の確率で扱える程度である。就職先は魔導王国三棟モスリー・キッチン (2章)。


②ハーミット・■■・ヘッジホッグ:魔導王国四天王「強欲」、鼠の巣の管理者。

 ハーミット。獣顔の被り物をした人族の男性、23歳。元勇者。

 金糸に例えられるアッシュブロンドのストレートを肩口で切り揃え、長い睫毛の下に琥珀の目を持つ。見た目や立場から「金髪少年」、「針鼠」、「強欲」などと呼ばれる。

 姿は少年だが、中身は成年。イケメン予備軍と言われるほど顔が良いが、口調と性格で台無しにしている。根は善人なので、周囲に気を配ることと演技が得意だが、気に入った相手をおちょくる癖があり何かと一言多いのが特徴 (1章)。

 気分が優れないとすぐに瞳が濁るので、感情の起伏は分かりやすい。魔導王国で生き抜いてきた人族だが、それなりに苦労をしてきた様子。七つの便利な機能がついた「火鼠の衣」は浮島内では外しており、もっぱら鼠頭に支給服一枚で走り回っている。手袋を常備しており、特に左手の手袋を外すことはほぼ無い。

 接触した相手の魔法を無効化する「魔法無効化マジックキャンセル」を無魔法として持つ。魔法の適性が無いので生活魔法及び魔力を発動条件とする魔法具を使うことができない。が、生身で強いので無問題。ラエルには元勇者だとばれてはいないが、無鉄砲で後先考えずに行動してしまう彼女との適切な距離感を探して日々頭を悩ませている (2章)。


③スフェノス・■■■・■■■■■■:魔導王国四天王「傲慢」、白魔導士。

 スフェーン、又はドクター。亜人の男性、36歳。魔導王国所属の白魔導士。

 宝石のようなモスグリーンの瞳にスクエア型のかなフレーム眼鏡、高い背で着こなす白衣と眉間の皺、亜人特有の白髪が特徴。一日の殆どを五棟診察室で過ごし、朝から晩まで患者を診続けている。性根まで治療者であり、息さえあれば死なせない、手の届く範囲にいる人間は死なせないがモットーで、またそれを義務として自らに課している。

 カルツェとストレンの指導者的存在であり、カルツェに関しては親代わりでもある。きつい口調から嫌煙されがちだが、面倒見が良く人間関係も良好。その一方、思いやりが強すぎるせいで必要以上に情報を開示しないこともある。三つ編み赤髪の騎士とは犬猿の仲。


④■■■■■■■・■■■■■:魔導王国四天王「嫉妬」、烈火隊隊長。

 アネモネ。魔族の青年、49歳。魔導王国所属の騎士。

 魔族特有の赤い瞳に、赤い長髪を三つ編みに纏め花の意匠があしらわれた髪紐で留めている。浮島内で起こった物理的トラブルに対応する烈火隊を取りまとめる隊長である。喧嘩っ早くて男らしく、ハンサムな顔には似付かぬ正直な言動と言葉遣いのあらさから、部下達の人望は厚い。じつは烈火隊とは別にもう一つ隊を率いているがそれはまた後日。愛用武器はレイピア。

 四天王「嫉妬」の立ち位置としては二代目で「アネモネ」という名前は先代のものを引き継いでいる。武器に風魔術を纏わせて戦うが、風以外の黒魔術は扱えない。万年白髪とは犬猿の仲。資料室のロゼッタとは幼なじみ。


⑤■■■■・カルツェ:白魔術士、鼠の巣では調剤担当。

 カルツェ。魔族の少年……だと、ラエルは思っている。17歳。魔導王国所属の白魔術士。

 黒髪ストレートのおかっぱで、赤い目に丸眼鏡を掛け、白魔術士の制服 (ズボンタイプ)と共に一年を通して首元に布を巻いている。

 スフェーンを師に持ち、ハーミットを命の恩人だと慕っている。口数は多い方ではなく、表情に乏しいが、感情の起伏は激しい。人と関わることが苦手らしいが、ラエルの友達第一号でもある。ハーミットの前では憧れのあまり緊張してしまうようだ。


⑥ロゼッタ・■■■■■■・■■■■:浮島資料室司書。

 ロゼ。魔族の女性、48歳。魔導王国所属の資料室レファレンス係取締。

 魔族特有の赤い瞳に魔力保有量が多いことを示す白い水晶体、赤がかった紫の癖の強いうねり髪が肩に付かない高さで揺れている。眠たげな目と人を舐めたような口調が印象的。

 司書だが、知識を使い魔の蝙蝠たちに託して自分は一日の殆どを眠って過ごす。元四天王「怠惰」。「怠惰の舌」という常時発動型魔法を体質として所有しており、「予言」と称される寝言を聞いたものには九割超の確率で人生の転機が訪れる。「占い」と称した劣化版もあるが、八割当たるので普通に予言染みている。


⑦ニュイ・ノワール:浮島資料室、レファレンス係。

 ノワール。魔導王国資料室に常駐している人語を介す蝙蝠こうもり

 日々の食事に組み込まれた魔術を摂取することで『翻訳術式トランスレータ-』に近い効果がある『同調リンク』を常時発動させている。現実主義で、仕事をきっちりこなす仕事蝙蝠。眠りがちな主人ロゼの為に資料室で身を粉にしている。

 沢山居る蝙蝠にはそれぞれ個体名があるが、ノワールの場合「ニュイ」はロゼが付けた名前で、「ノワール」はハーミットが付けた名前である。


⑧アルメリア・■■■■■■■■:烈火隊所属、騎士。

 エルメ。獣人の女性、爪牙無鱗。54歳。烈火隊に所属する騎士。筋肉娘。

 頭の天辺から生える長いたれ耳とだいだいの瞳、げっ歯類のような長い前歯が特徴的。毛先は赤毛だが根元は茶毛。

 語尾に「ぴょーん」がつく。獣人特有の並外れた身体能力、隊長と同じレイピア、跳躍力を活かした戦闘を行う。さばさばした明るい性格。ストレンとよく一緒に行動している。


⑨ストリング・■■■■:烈火隊所属、白魔術士。

 ストレン。魔族の女性、33歳。烈火隊に所属する白魔術士。筋肉娘。

 魔族特有の赤い瞳を持ち、髪の色はクリームがかった茶色。ショートカットで毛先がくるんと巻いている。白魔術士の制服 (ワンピースタイプ)の上に胸当てをして背中に矢筒を背負っており、中に入っている魔弓まきゅうを使用して回復術を射出する。

 思いやりがあり、明るい性格。エルメとよく一緒に行動している。


⑩メルデル・■■■■■■:浮島資料室館長。

 メルデル。種族不明の女性、年齢不詳。

 茶色い髪を短く切り、前髪は頭の天辺に結んでいる。強い度の入った鎖付き丸眼鏡と、魔導王国内屈指の身長の高さが特徴。

 資料室の館長をしながら、言霊治療カウンセリングをする心の治療者。の割には腕に生きた眼球を埋め込んでたり、それを飛び立たせたり、対象者を追いかけまわしたりと、変な人である。ハーミットが苦手とする相手で、曰く「生理的にむり」とのこと。謎の多い人物。


⑪モスリー・■■■■■:モスリーキッチン店長。

 モスリー。魔族の女性、年齢不詳。

 三棟にて大衆食堂「モスリー・キッチン」を切り盛りしている。アネモネの叔母にあたるらしい。


⑫ベリシード・■■■■■:

魔法具研究室の主人。詳細不明。


⑬ドゥルマ・ウンエイ:

罪人。人族の男性、24歳。1章の事件後魔導王国に拘留された。しばらくすると第三大陸の人族国家に引き渡されるらしい。


⑭■■■■■■・パーカー:

 変態。間違えた。パーカー。魔族の男性、年齢不詳。自称、絵描き。

 各国を回る旅人らしいが、腕に抱いた画用紙の束にひたすらスケッチを書き留めている。その場にいる人間は誰でもモデル。変態。間違えた。変人。


⑮魔王 (いみな不明):

 魔王。城主。『暴食』の魔王様。種族不明の男性、年齢不詳。

 コバルトの髪にコバルトの瞳、白色の水晶体をもつ大食漢。青い目は魔力潜性の特徴であるはずだが、実際は異常な魔力保有をもって民を守る城主。大食いのようだが、その後必ず吐いているとも。栄養剤を重宝しているそう。詳細不明。


⑯シャーカー・ラングデュシャーデ:

 おまけ。ラエルが借りようとした本の著者である黒魔術研究家。主に雷魔術を研究していた著者だが、その内容はまごうことなく倫理とか人権ってマッドサイ何それ美味しいの?エンティストであり、出版時も批判の嵐だった。一方でその道の人は絶賛していたりする。詳細不明。





 物語は次話から3章に入ります。

 魔導王国で職が決まったラエル。慣れない仕事に四苦八苦しながらも成長する彼女を取り巻く環境は、割といい方向に向かって変化しつつありました。しかし、束の間の平和に暗雲が影を落とし……?


 3章 赤魔術士は紫空しくうわら


 お楽しみに。






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