水槽と魚
ある☆ふぁるど
水槽と魚
ご想像ください。
水槽の中には魚がいます。
大きな水槽と小さな魚です。
魚は泳いでいます。
ひたすら泳いでいます。
水槽は大きくなります。
どんどん、大きくなります。
あなたは魚です。
魚になります。
水の中で泳いでいます。
ひたすら泳いでいます。
水の中には泡がぷつぷつ浮いています。
水面に向かって、浮かび上がっていきます。
あなたの目の前に、緑の葉があります。
あなたはそれを避けます。
あなたは泳いでいます。
ひたすら泳いでいます。
壁が見えます。
水槽の壁です。
その向こうに、歪んだ人間の世界が見えています。
結構です。
どんな光景が見えましたか?
あなたの世界は無限ですか?
どこかに水槽の壁が見えませんか?
空を見てご覧なさい。
あれが水槽の壁でないと、誰に言えますか?
いつか、そこから巨大な手が伸びてきて、
水面下に生きる魚たちを捕えて連れていくだろう。
彼らの食卓へと・・・。 END.
水槽と魚 ある☆ふぁるど @ryuetto23
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます