みかん狩り 17

毎日の仕事が、彼女がいるせいで楽しくなった。


ある日、彼女は僕に言った。


「この間のお礼に食事に招待するわ」


「ありがとう。でも、いいのかい?」


「何が?」


「みんな同じ飯場にいるんだろう?」


「大丈夫よ」


次の日曜日、僕は彼女が住んでいる飯場へ行った。


そこは現場から少し離れた場所だった。


僕が行くと、玄関で彼女は待っていた。


彼女の友達も来ていた。


「みんな紹介するわ。防心の村上さん。こちらは同じ村の人たちよ」


若い男が一人、女性が一人いた。


その青年が白浜さんを好きなことはすぐにわかった。


彼女を見る視線がそれを雄弁に物語っていた。

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