不良トモ異世界

fuyu

プロローグトモスタート

空がとても悪い寝過ごした人間は


思わず夜と勘違いしてしまいそうな天気の日




とある立派な宮殿に何やら怪しいオーラが出ている。




宮殿はそれはもう城壁に囲まれ白く大きな建物が


見えるくらい歴史的建造物といったらわかるだろう




その中の一室に人が何人も入れる大きな部屋があった。


部屋の窓は黒いカーテンで黒く覆われ真っ暗


光るとすれば地面に描かれた丸く六芒星のコテコテ魔法陣。


そして部屋の角隅に設置された火のついた木の枝ぐらい




真ん中を見て見ると人が余裕で入れる棺桶があり


これまた重そうな真っ黒い鉄蓋がおかれていた。




豪華な装飾をした男が腕を後ろに組み偉そうな態度で前に出てきた。




「この世界を征服のためー!」




とんでもなーく怪しい男は祭壇の蓋に手をかざした。




その後ろでローブを着た数人の人間がその場で手を上げ


同じようなことを口走る。




その言葉を聞くと男は呪文のようなよくわからない言葉を唱えた。




「今宵我が世界と異世界を……えーと大宇宙の闇と光に導かれ…それで


えーと」




時々ど忘れして忘れたり言い直したりとめんどくさいことやってて数十分後




突然宮殿に落雷が走った。


落雷の落ちた先には祭壇。


蓋にヒビが割れる衝撃が響き棺桶はやがて光を放った。




「おお!よしこれで完全に成功だ!」




男がバカそうに上機嫌に笑うと皆讃えるように頭を下げた。




「ダウメ様バンザーイ」




「ダウメ様バンザーイ」




声を揃え頭を下げる


なんなんだこれは




「おおいいぞいいぞ!いずれこの世界の王であるわたしを讃えろ讃えろー」




ダウメと呼ばれる男はますます上機嫌そして


蓋のついてる祭壇に手をやった。




「コイツはこれから将来作る我が国、スウビョウゴホロビール王国の


為に役に立ってもら……いていていていていてててて」




その手は蓋の隙間から突然出てきた謎の手に容赦なくへし曲げられた。


とんでもない痛みでしょう


数秒間ダウメはそのままのへし曲げられた状態の後パッと手が解放される。




「ギャァー痛いよー痛いよー」




ダウメは涙目になりながらねじ曲がった手にフーフーと息を吹きかけた。




「大丈夫ですか!くそなんて奴だ倒してやる!」


「待ってぇ」




蓋に近づこうとするローブを着た男をダウメは右手を出して静止した。




「お前たちは手を出すでない。ここは天才のわたしが話をつけるだから余計な事をするでないぞ!」




ダウメは決まったという顔をするそれでいいのかダウメ。


すると先ほどダウメの手を潰そうとした手は蓋に触りズリズリと横にスライドしていく


やがてドゴンと重そうな音を立てて蓋は地面に落ちた。




「おお!自力でこのクソ重かった蓋を取り除くとはなんたるパワー!」




ダウメがよろこぶ!狂人的パワーを持っているだろう隙間から出てきた人物に!


そこから出てきたのは…男!




ただでさえ目つきが悪いのにそれに加えて三白眼


v字の前髪が特徴的な黒髪に片耳ピアスに学ランを着ている。




「……」




そんな明らか怖そうな男にダウメはヘラヘラした顔で近づいた。




「目覚めたか!異世じヌォ!」




男は容赦なくダウメの胸ぐら掴みガクガクと首が取れそうなほど揺さぶる




「ウビャー」




情けない叫びをあげたと同時に動きを止めるとガクリと首を後ろにだらけ目を回す




「何さらしとるんじゃボゲぇ!」




額に青筋を立てブチ切れているこの男!


この作品主人公!


しかし何故こんなに不機嫌なのか…

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