第17話
違う。彼女は、僕の中で生きると言っていた。
もう1人の僕が僕に呟いた。
懸命に生きてるんだよ彼女も。君と一緒に居たいから。君と離れるのが嫌だから。
僕は溢れ出す感情を止められなかった。『愛しさ』と呼ぶのが相応しいのだろうか。
思う存分泣いた後、僕はカメラを手に持ち君の居ない公園に出かけた。なかなかシャッターを切ることはできなかった。手が震えて、また涙が出てきそうで。笑ってる君が居ないことがこんなに恐怖だなんて。君の存在は僕には大きすぎたんだ。
その日撮ったのはたったの2枚。散りゆく桜を背景に君はなんて言うのかな。
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