レヴの強さ①

 ズウゥゥーン!


「いったーい…。マスターの突飛な言動のせいで飛行能力で空飛べなかったじゃない。…………で、こいつらをやればいいのね。バンパイアの力を見てみたいっだっけ?オークの200や300、私が手加減してでも勝てるわ。」


 セリフの最後の言葉に合わせてレヴは近くにいたオークの胴体を拳で突き差し穴を空け、その隣のオークごと蹴り飛ばす。それに巻き込まれ他のオーク2匹も一緒に壁に叩きつけられる。そしてオークの血で生成した槍を投げてオーク4匹を串刺しにし、槍を爆散させた。


 血の雨が降り始める。そのオーク血を利用して周りのオーク達を

殺していく。血の雨ではなく、もはやが降り注いでいる。


 血の雨が止む。その頃にはレヴの周りのオーク達は屍となっていた。


「やっぱ張り合いないわね。オークジェネラルかオークキングなら固有能力次第で私にかすり傷くらいはつけられるんじゃないかしら。」


 ガラ…-。


 瓦礫がれきを踏んだ音がした。レヴが音のした方へ振り向くと、そこには天使の翼を背中に生やし、右手に剣を左手に盾を装備したオークがいた。


 エンジェルオーク。ジェネラルやキングのさらに格上の存在。格上。もちろん強さも上だ。特にエンジェルタイプの魔物はレヴと相性が悪い。


 エンジェルタイプは魔の者を滅する性質があり、バンパイアの場合は攻撃を受けると血が消滅する。だが、元・魔王軍第1遊撃夜戦中隊準副隊長にまで上り詰めたレヴの敵ではない。


「エンジェルオーク…ね。なら---。」


「ブオオオオオォーーー!!!」


 レヴは右手をオークにかざし、右手に魔力を溜める。オークは雄叫びをあげ、剣をエンチャトする。剣が黄金色に輝きを放ったところで、突きを攻撃の構えをしながら翼で飛んでレヴに突っ込んでいく。


血雷斬弾エレッド。」


 真っ赤な稲妻が爆音と共にレヴの手から放たれた。オークは超反応で盾を構え防ぐが、盾ごとオークの首が両断される。慣性の法則に従い、オークの胴体がレヴの横を通り過ぎ瓦礫の山に突っ込む。


「ふん。たいしたことないわね。」


 レヴは髪を掻き上げながら周囲を見渡す。残りのオークを殲滅しようと歩き始めた時、首無しのエンジェルオークが動き出した。


「リッチオーク。…なるほどね。なんでこんな所にいろんな種類のオークがいるのか分かったわ。」







-バンパイア-

 バンパイアは自らの血を操ることができる。そしてバンパイアの血が混ざった血も同様に操作することができる。

 

 例えば、オークの身体に自分の血を少量混ぜてオークの身体に流れている血を使うとか。


---------------

 











  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る