第10話 『奇想天外兵器』
『奇想天外兵器』
渓由葵夫
ごめんねみんな、またタマなんだ(笑)
稲荷ちゃんは機械が苦手だからさっ。
奇想天外、そう聞くだけでワクワクするよね。
前の『リングワールド』の時みたいに、
変で面白いものはワクワクするんだよ!
馬鹿げた機械、馬鹿げたアイデア。
本当に、この本にはいろんな兵器が載ってるよ(笑)
いろんな兵器だけじゃなく、
いろんな人の思惑だったり、
いろんな、道を踏み外したバカな人間もね(笑)
あたしはね、
一番奇想天外なのは、人間だと思うよ。
バカさ加減、奇想天外さで人間に勝るものは居ないからね♪
あとみなはら、
今回のはひとつ貸しだからね!!
あたしがやりたくない仕事の代金は高いからね!、知ってると思うけどさ(笑)
やりたい仕事回してよね。やりたい事なら、タダでいいから(笑)
それと、
稲荷ちゃんあんまり機嫌悪くさせないで!
頼むからさ(苦笑)
―あとがき解説―
読んでいただいて、ありがとうございます。
垂直離着陸戦闘機、トリュプフリューゲル、
上陸作戦の秘密兵器、パンジャンドラム。
兵器ですが、馬鹿げていて面白いものです。
荒唐無稽すぎて呆れた笑いが出てしまいます。
超巨大戦車、あるいは陸上戦艦、レーヴェ、
巨人爆撃機、富嶽、
名前の無い、超巨大戦艦。
空想しすぎた、奇想天外な大きさ。
実現不可能だったもの。まるで絵に書いた餅のような巨大兵器です。
そして、人道を無視したという奇想天外なもの。
特攻兵器、桜花…、
強力な破壊爆弾、原爆…。
言葉がありません。
使い方を間違えたまま、現実に使われてしまった、不幸なものです。
世界というのは時に悲しいものですね。
さだまさしさんのアルバム、『さよなら にっぽん』、
そのなかにある朗読作品。「兵士の手紙と、きよしこの夜」。
お聞きになられた方はいらっしゃるでしょうか?
さだまさしさんが朗読されているのは、
現実に特攻隊として行ってしまわれた兵士の方が、
残されたご家族の方たちへと宛てた、想いの込められた手紙でした。
そこへ書かれている言葉と想いには、本当に言葉がありません。
出てくるのはほとばしる感情と涙ばかりです。
荒唐無稽な、奇想天外なものを笑うのはいい。
でも、あれって兵器なんですよね。
バカなことをしてるなと言って、失敗しただけのものや、ボクの考えたスゴいロボットのような夢物語のようなものはまだ良いけれど…。
時代の中で追い詰められ、戦局の打開を目指して、誤った、バカな使い方をしてしまったものたち。
正しく使われないために、その結果として、多くの人が傷ついたり亡くなったりしてしまうことを、しでかしてしまったのものたち…。
とても悲しいです。
兵器はそういうものだと言ってしまえばそれまでなのですが、
道具はどんなものでも、使い方を誤れば傷つく人が出るということです。
戦争の終わった今でもそれは変わらないのですよね。
だから、注意して使い方を見極めて、
人が楽しく、しあわせになるような使い方を、
そうやって人が作った道具には与えてあげたい。
出来もしない、きれいごとですね。
わたしの自分勝手な想いです。
そうやって、きれいごとでわたしが笑われたりするくらいはいいって、
そんな言葉を出して、わたし自身がすこし傷つくくらいはいいって…。
そんなことをふと思ったのでした。
やっぱりきれいごとかな。
でも、言いたかった。悲しかったから…。
-追記です-
失礼致しました。
これは作品への批評、批判ではございません。
すこし、今の気持ちの整理ということでこのようなものを書かせていただいたのです。
自分はこういう形の情報的な作品も興味深く拝見しておりますし、
著者の渓由葵夫さまの、この本を通じて掛かれた考えも理解しているつもりでおります。
今回、こういった形で、当方の都合で引用させていただきましたこと。
たいへん申し訳ございませんでした。
自主的な思いで、『奇想天外兵器』という作品と、渓由葵夫様へ、謝罪をさせていただきます。
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