第5話 『びんづめカフェ竹善』
『びんづめカフェ
竹岡葉月
さて、
あたしはこの本の、柔らかい感触が好きだった。
頑なな印象だった主人公の女の子が、
ふとしたきっかけ、柔らかな印象の人と出会うことで、
少しずつ、固く絡んでいたこころが解きほぐされ、柔らかいこころに変わっていく。
むかし、あたしの親だった夫婦が、びんづめカフェの彼、店主みたいな、あんな雰囲気を持っていた人だったんだ。
あの頃はね、面白かったよ(笑)
まあ、今も面白いけど、
あの頃の、空気の柔らかさに包まれている時間は、ちょっと言葉にできないね。
あたしはこのお話の最後のエピソードが好きだよ。
ひさしぶりに昔の思い出に浸ることができた。
だから、ありがとう。竹岡葉月さん。
柔らかな気持ちをくれて(微笑)
−あとがきのようなもの−
物事、人の行動には理由があります。
どんなにたいしたことがないと思うことでも、積み重なるうちにひとつの物語が生まれたりするのですね。
この本は、そんな気持ちを少しだけ思い出させてくれた本でした。
びんづめのように、フタを取ると懐かしい思い出がよみがえる。
自分もいつか、この本のような、そんなお話が書いてみたいものです。
-追記-
自分がこの本を読みたいと思ったのは、帯に書かれた言葉に惹かれたからです。
『コミュ障女子大生×英国人店主×生意気小学生』。
『びんづめカフェ
谷中をその舞台とする、
味わいの違う、それぞれのメインキャストがかかわり合いながら織り成すこの物語は、たいへんに面白いものでした。
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