坂出の少女 8

「へえ。何点ぐらい出るの?」


「平均すると、130点ぐらいかしら」


「上手だね」


彼女とこのまま別れてしまうには、余りにも忍びなかった。


しかし、いつまでも一緒にいることは、出来るはずもなかった。


「いつか、きっと坂出へ行くよ」


「ええ」


僕は右手を差し出した。


彼女は周りの人を意識して、一瞬ためらったが、すばやく僕の手を握った。


電車は十三駅に着いた。


彼女は電車から降りると、僕の方を見て、急ぎ足に階段を下りて行った。

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