坂出の少女 6

二人は、阪急総持寺駅に着いた。


「ここでいいわ」


「梅田まで送って行くよ」


「そう。悪いわね」


僕は少しでも長く、彼女と一緒にいたかった。


雨は静かに降り続いていた。


僕達は電車に乗り込んだ。


「どこに勤めているの?」


「田舎にはいい所がないわ。今行ってるのはパン屋さんよ」


「パン屋さんへ?」


「おもしろいわよ」

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