坂出の少女 5

「いつこちらへ来たんだい?」


「きのうの夜、六甲に着いて、そこで一泊して、今日の3時頃、女子寮へ来たの。安威川の河原を散歩しようと思っていたのに、雨が降って残念だわ。坂出にも安威川とよく似た川があって、私よくその川べりを散歩するのよ」


「それは残念だったね。君が約束を覚えていてくれて、僕はとてもうれしいよ」


「あら、そんな事……」


彼女は少しはにかんで言った。

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