第54話 東京ツアー
♡明けて翌日、一行は「浜ウエルカムツアー」と企画して、横浜で出迎えてくれた社用車に乗り込んで東京観光に出発!♥
「あのさ、あさひ、ひとつ聞いていいかな?」
「なに?マキノ、うふっ。」
「なんであたしがハンドル握っているわけ?」
「だってさぁ、私たち免許ないんだもーん!」
「はぁっ、あたしだってゲストでしょうが!」
「そうだよ、頼りになるゲストさん。」
「頼りまくってるじゃん、こんなに大きいのぶつけても知ら無いよ!」
「だって、秘書さんはお休みだもん。」
「あさひ、あんた、なんか変だよ。」
「だって、おばあちゃんと東京旅行だもん!」
「それは、あたしのことでしょ!、もういいわ、で浅草に行くのね。」
「オマカセシマース!」
「あんたら、ナビぐらいしなさいよ!」
♡大きい車を四苦八苦しながら雷門を目指ざすマキノ、やっとの思いで駐車場に車を止めると全員わらわらと車からおりて。
浜が今まで見たことないような色鮮やかなワンピース、今風のメイク、高級そうなサングラスをしているのね。♥
「ちょちょちょ、おばあちゃん、なにその格好、、、、なんかかっこいいけど。あっ、あんたたちの仕業ね。」
「どうや?マキノちゃん!うちかっこええか?」
「いやぁ、そんな格好のおばあちゃんみたことないから、でも、すっごく素敵だよ。」
♡浜は車内であさひたちに着替えさせられ、メイクまでされていたみたい。
マキノはぶつけまいと必死に前しか見てなかったので気づいてないんだけどさ。
浜の変わりようを見て驚いたんだけど、さすがミス弁天だけあって同年代の女性とくらべると若々しく見えて、マキノは嬉しくなったみたいね。♥
「わぁ大きい
「久しぶりね、何度かロケできたよね、おばあちゃんも嬉しそう。」
「だよな、あの時もクソ暑かったよなぁ、ひなつがダウンしてたよなぁ。」
「炎天下で一時間もロケしてたらおかしくなるわよ。」
「せっかくだからさ、みんなで写真撮ろうよぉ!」
「あの人にシャッター押してもらおっか?」
「あの、すみません、シャッター押してもらってもいいですか?」
♡雷門の真下で浜を中心に5人が並んでる。カメラを渡された男性もあまりにも5人のカメラ写りのいいポーズにビビっているわね。
そりゃそうか、もとトップアイドルだもんね。明らかに尋常ではない雰囲気に周りにいた観光客もそのシーンを撮影しているみたい。♥
「それから、浅草寺に参って、花やしきで遊んで。写メ撮って、そのままスカイツリーに移動。」
「浜は夕暮れかかる東京の町並みおろししている、賑やかな町並みに昔の竹生を思い出しながら。」
「こんなに、うちのためにいろいろしてくれて、ありがとう。」
「いいってばぁ、おばあちゃん富士山みにいこ!あっちにあるんだよ!」
「東京から富士山みえるんかいな!」
♡浜と、いぶき、ひなつ、さくらが浜を静岡方面の展望スペースに連れていく、マキノとあさひは東京湾の方向を見ているのよね。♥
「あさひ、昨日今日とありがとうね。おばあちゃんめっちゃ嬉しそうだよ、じつはあまり旅行とかしたことなくて、みんながああやって甘えてくれてるから嬉しいみたい。」
「こっちこそ、ありがたいわ。最近本当に忙しくってね、ずっと仕事漬けでさぁ気が抜けなかったんだよ。」
「そうなんだ、だからああやって楽しそうにしてるのかな。」
「beni5の時は目の前の仕事に全力でぶつかるだけだったんだけど
会社立ち上げて自分たちが先頭を走ることになったらプレッシャーでね
下の子達もいるし。
その、怒んないでよ、マキノだけなんか昔のままっていうか、違うな、なんか本当のオカンみたいに感じちゃって。」
「なによ失礼ね!まだ結婚もしてないのに。」
「じゃなくて、無条件で甘えさせてくれるっていうか、
「そうなのかな?自分ではあんまりわかんないけど、あのさ、褒めてんだよね?」
「みんな仕事に追われて昔みたいに話さなくなっちゃってさ…でもあんたを通すとみんな昔にも戻れるんだよね。
マキノがいなくなったときは寂しかったけど、でもタイムカプセルみたいに、いまでもあの時の気持ちをもっていてくれて、お願いだからいつまでもマキノのままでいてね。」
「わかった、みんなのとこに行こっ。」
「ちょっと!あたしたちも写真に写りたい!」
♡みんなと離れてお互い時間の流れがかわったのかな?
やっぱりみんなあの時代がなつかしいんだね。
5人で泣いて笑って喧嘩して。成長したその時間が宝物だったんだと、
マキノはみんなの顔を見て再認識したみたい。いい友達だね。♥
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