第45話 おデート物語
♡竹生町百周年祭の計画も着々と進行中で町中が盛り上がってる中
この二人の関係も盛り上がってるみたいで。
お互いの休みが合うとあちらこちらに出かけては、愛情を
えっ、どんなおデートか聞きたいって?
プライベートもあるしなぁ、そんなこと軽々とは。。。言っちゃおうかな。
じゃぁ、あんたも、LET'S RIDE ON! ♥
おデートの日はマキノは優作のお家のガレージまで歩いていくの
なんか浜と日吉に気を使っているみたい。
それで、優作の黒いバイクにまたがっておデート開始!
まずは2キロの直線が続く高原道路があってね
その道沿いの左右にはメタセコイヤっていう大きな木が等間隔に植えられた道があるんだ。
そう、マキノが自転車で迷子になって優作に助けてもらった思い出深い場所なんだけど。
その高原道路を抜けると、湖が迫るように見える湖岸道路を南下するの。
初夏の湖はとても青く穏やか、
湖岸の道路を滑るように走るバイクに太陽の反射がキラキラと追いかけてくる
二人は風になったかのように夏を切り裂いて走るの。
しばらくすると、湖に赤い鳥居が立っていてね。そこは白髭神社って言ってね由緒正しい神社なの、そうウチに遊びにくる白髭さんのお家ね。
駐車場にバイクを停めて二人でお参りしてる、中むつましいわぁ。
さらに南下していくと、道はバイパスになりどんどん標高を上げていく。
さっきまで水平に水面をみながら走っていたんだけど
標高が上がるにつれて視界が広がって湖の対岸まで
くっきり見えるくらいの高さになる、まるで空を飛んでいるみたいにね。
そして森に囲まれた静かなリゾート地でお昼ご飯。
小洒落た小さなレストランでは、大きなゴールデンレトリーバーがお出迎えしてくれるの。
ワンちゃんに先導されて店内に入ると、こじんまりとしたテーブルに腰掛けて森の木々をみながら仲良くランチを、デザートとコーヒーでまったりしているわね。
お腹もいっぱいになて、さらに南下して高い山に登るロープウェイに乗るの。
平地から一気に1000メートルも登ると360度視界が開けて、
大きな湖の端から端まで見渡せてマキノたちが暮らしている竹生町までよく見えるんだ。下界と違って通り過ぎる風は冷たく、そして天空のカフェでお茶をするの。太陽はすこし斜めに傾きかけているね。
ロープウエイに乗って山頂から降りてきた二人はバイクにまたがり、
進路を南に。湖にかかる真っ白な大きな橋を渡って対岸に出るて北上するの。
今度は湖の向こうに太陽が渡り穏やかな湖面をキラキラ輝やかしている♥
「わぁ、すごく夕日きれいだよ!キラキラして宝石みたい」
「マキちゃんが喜んでくれてうれしいよ」
「優くん、好きだよ。」
「えっ、何言ったの?、聞こえなかった」
「んっと、なんでもないよ!」
「なんだそれ、あははは!」
♥空は時間と共に色の変わるキャンバス
青かった空の端に紫が降りはじめて
まるで絵の具をこぼしたかのように空が真っ赤にそまっていくの。
そして静かに群青のベールが降りてきた天空には
主役の星たちがさんざめいている。
とにかくいえることは、二人は同じ時間を過ごすことで着実に互いの想いを深めていっているってこと。
さすがにこれ以上はナイショにしておくね。
おやすみ、イイ夜を。
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