荒廃した日々にサヨナラを

@soara14200

番外編

夏休み。静かな店の中でコーヒー豆を煎る音だけが聞こえる街の外れにあるこの喫茶店に平日なのに来る人はよっぽどの暇人なんだろうと僕は思う。叔父はいつも「来てくださったお客様に最高の1日になるようなコーヒーを入れてやりたい」と口癖のように僕に言っていた。僕は耳にタコができるほどその言葉を聞いていたため、いつも聞いてるふりをし、食器を洗っていた。外からは楽しげなカップルの会話やら遊びに行く子供の声が聞こえた。友達がくすない僕は毎日のように叔父の手伝いをするのだ。

ある日突然叔父はは僕にコーヒーをいれてみないかと言ってきた。突然なんだよと思いながらまぁ暇つぶしにはなるだろうと叔父の見様見真似でいれ、叔父に飲ませてみた。叔父は「美味い。次はもうちょっとこうしてみろ」と、言ってきた。そして毎日コーヒーを入れるようになった。友達が少なく、毎日ダラダラ過ごしてる僕にとってはいい暇つぶしになっていた。そして叔父に飲んでもらい、毎回叔父は「美味い」と言ってくれた。その後に「次はこうしてみろ」と課題を出してくる。そしてある日叔父はある客がコーヒーとフレンチトーストを注文すると「お前がいれてみろ」といい、叔父はフレンチトーストを作り始めた。最初は突然のことで意味がさっぱりわからなかったがら叔父が今までに出してきた課題と、叔父が毎日言ってきた言葉思い出し、コーヒーをいれた。客は「美味しい」と、言ってくれた

瞬間叔父が今まで言ってくれた言葉の意味を理解した。

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