青春 18

急用というのは外でもない。僕と同じ倉庫課に松原がいるだろう。


彼が急性盲腸炎で入院するという事態が起こったんだ。


松原は大阪には親戚はないし、それで書類にサインしたり、入用なものを取って来てやったり、洗濯をしてやったりしたので、盆にはとうとう帰れずじまいになったのだ。


せっかくの盆休暇をフイにしてしまったわけだが、困った時はお互い様だもんな。


そういうわけで、帰れなかった理由を手紙に書いてやった。


すると美津子は、正月にはきっと帰って来てくださいと言って来た。


そして、最近撮った写真を送ってきた。


僕は今でもそれを部屋に飾っている。


正月には何としても帰ろうと、僕はその時強く思った。

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