夏 4
彼はあの少女のことを想った。
自分がここにいることを彼女は知らない。
自分と彼女は何のつながりもないという考えが、絶えず彼を苦しめた。
彼は裸になると、海に飛び込んだ。
そして、へとへとになるまで泳いだ。
明日、神戸へ帰ろう。
彼にとって、彼女のいないこんな所は、全くどうでもよかったのである。
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