ポジティブな恋は辛い
Pia
第1話
真新しい制服に袖を通した。
部屋でナチュラルメイクして鏡で自分の姿を確認して外へと出た。
爽やかな澄み切った空色が大好き
朝らしいこのさえずりも好きだった。
そんな感覚に自然と微笑んで歩いていた。
そして、バス停でバスを待つ。
そこには新しい制服やスーツ姿の人が同じ様に待ってる。
ただ、少し緊張感のある顔やにこやか話してる学生と色々な表情の人達がいた。
ーーーーーーーーー
本当に本当に辛かった中学校生活だった。
最初の数ヶ月しか教室へ通えなかった3年間。
青春の入口である中学では恋をする余裕なんてなく、未来見えなくて辛かった暗闇の時代だった。
だから、勉強が出来なくて最後の3ヶ月必死に自分で努力し高校の合格掴み取ったのだった。
今日は待ちに待った高校の入学式
運良く同じ中学から来る人は居なかったから、過去を振り返らずに新しい記憶や楽しい青春の未来作ろうと
ポジティブな考えで迎えた日だった。
入学式が終わるとそれぞれ教室へ向かった。
みおは事前に来ていたメッセージで書かれていた席へ座って待っていた。
教室での人数は少なめだった。
他校から来た人たちだろうか仲良く話したりしてる。
コミュケーションの取り方なんて久しぶり過ぎていて全然思い出せず、少し不安な表情が覗かせた、とその時だった。
「どうしたの?不安そうになってみえるよ?
新たな人生始めるんだから明るく行こうよ!
辛い事あったなら、この先に幸せあるっしょ!」
急にそう明るく話しかけられ、言われた事はめっちゃポジティブな思考だった。
その男性は私の手の中に持っていたスマホをヒョイっと取って何か操作をして言った。
「こんなにあるんだからさ、SNSなら1つ位はやってるっしょ。」
突然の事といきなりの質問に対して言葉が出なかった、みおがやっと何かを言おうとした時に自分の手の中にスマホが戻ってきた。
「これ、俺のアカウントだから。
んで、名前はみおさんか。」
男性はSNSのプロフィールを見たのか?名前を下の名前を言った。
そういった男性の見た目は
髪はミルクティー色
耳にはピアスホールが見える
笑顔は凄く可愛い
普通に話してる時はイケメンタイプ。
「へっ、な、何で?」
みおがスマホに目を落とすとスマホの上には名前が表示されていた。
「祐也…さん?
すいません、私コミュニケーション苦手で…。」
色々とがいきなりで中々スムーズに緊張から話せなかった。
「じゃあさ、俺と練習を兼ねてコミュニケーションとか取れば良いんじゃね?全然構わないけど?」
少し高めの声なのだろう、明るく言ってくれてる様に聞こえて優しい笑顔をくれた。
「女性はそんな不安そうな顔しないで。
ほらスマイル、スマイル」
その笑顔や声、言葉はみおの心を温め安心感を与えてくれるものだった。
そして、自然と表情がほころんでいった。
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