Pentas〜流星graffiti〜

カイエ

第1話


プロローグ

人は、進化し続ける生き物である。

誰れもが一度は、特撮ヒーローやアニメのヒーローの様に空を飛んだり重い物を軽々運ぶ事が出来たらと思った事があるだろう。


現在では、スポーツ選手が筋肉増強剤などを使用してコンマ何秒の世界を違反行為と知りながら人体を改良、強化している。


更に世界には、特殊な能力を持った人々がいる。予知能力を持った者、透視能力を持った者、硬い物を軽々曲げる者など挙げればきりがないほど様々な能力に秀でた能力者が存在する。こういった特殊能力者を人々は超能力者と呼ぶ。


これから、皆様にお贈りする世界は、人体を改良、強化した強化人間(ヒューマンノイド…この物語での呼称)、特殊能力を持つ超能力者(サイキックソル…この物語での呼称)また第三、第四の種族が現れストーリーが展開されていきます。


ヒューマンノイドは、人が求め欲しがってきた力や能力を人工的に手にいれ理想とする自分を追い求めた結果産まれたエゴの世界の産物であり所詮、人が造った人形の様な物なのかもしれない。


それに代わってサイキックソルは、産まれながらにしてまたは,ある事がきっかけとなってその能力を開花させる。それはすなわち神に選ばれ授けられたといっても過言ではない。しかしその人にとって必要ない能力を授けられたとしたら神の悪戯により苦しみに苛まれるのかもしれない。


これらの種族が世の中の中心になり人間(ソウル.ゼロ…この物語での呼称)の存在が希少価値を持ち力や能力による支配の世界が舞台となっている。


人間こそ、この遥なる大地に神により作りだされたイヤ、神により産みだされた最高の存在なのではないだろうか?人とは神が不完全の作品としてまだ限りなく無限の進化と可能性を残す絶大なる存在なのかもしれない。.....


# 1…強化人間×超能力×俺 …


宇宙(そら)からいくすじかの流星が地上に降りそそいだという。


各地では、不吉な事がおきる前触れだの、天から遣わされた神々が降りて来ただの、世界の崩壊などといろいろな推測が飛び交い、人々は騒ぎ囃し立てた。流星が、落下したであろう場所も学者や科学者などがこぞって調査したが、その降りそそいだ流星?達は、誰の目にも触れられる事もなく、何を意味するのかも解らないまま過去の出来事として人々の記憶の中から薄れ、忘れさられようとしていた。そして流星が地上に降りそそいでから、数年の歳月が過ぎようとしていた。…


かなり深く長い眠りについていたのだろうか?瞳(め)が霞んで良くみえないが周りには、機械の様なものが散乱しており、まるで大事故にでもあったかの様な在り様だ。


ボーとする頭を無理やり起こし何があったのか確かめようと軋む身体を動かそうとするが、サビ着いた鉄の様に関節が悲鳴を挙げた。その刹那、何かが俺の頭に呼びかけたような感じがした。それは、声と言うより信号の様な、電気的なと例えればいいのだろうか?身体全身に雷が落ちた様な衝撃が走る。その瞬間身体の回路が、いや頭のスイッチが入ったように感じられた。瞳(め)に映るものが鮮明に写りだし、軋む身体も機械油を注したように滑らかにスムーズに動きだした。また頭に、声と言うより信号の様な電気的な衝撃が走る!今度は、鮮明に、ハッキリと感じとり自分を呼ぶ声?衝撃?の方に瞳(め)を向けた!その瞬間、後ろから攻撃を受け背中に鈍い衝撃を受けた。


身体の回路が繋がったとはいえさっき目覚めた身体では、かわせるはずもなく、そのまま敵の拳を受け吹き飛ばされた。衝撃を受けた身体の一部がジンジンとした痛みを感じ、こんな状況の中、俺は、「生きている」としみじみ感じている自分がいるのに気付く。


「こいつは、何者だ!」「ソウル ゼロでは、なさそうだな!」「レベルの低いサイキック野郎だろ!」俺を殴り付けた、いかにも力だけの大柄な男が「あの程度の攻撃も避けらない様な奴だ対して気にする必要は、あるまい」などと抜かしてやがる!とその時また頭に電気的な衝撃を受けた。今度は、すかさずその方向に瞳(め)を向けた!瞳(め)の前に黒く光沢感があり全てを吸い込んでしまいそうなそれでいて黒く透き通っているようにも見える神々しい一振りの剣が自分を呼んでいた!躊躇いもせず剣を握りしめ自分を襲ってきた敵に構える。敵もその動きに合わせて動き出す!


その中のリーダーらしき男が声を掛けてきた。「お前は、イデアルの仲間か!そうでなければ無駄な抵抗はよせ!我らオプスキュリテの奴隷として投降しろ!」


こいつは、何を言ってるんだ!「イデアル?」「オプスキュリテ?」「奴隷として投降しろ!」だぁ〜!誰に言ってんだ!頭の回路が繋がったばかりだと言うのに、一瞬でキレる音が聞こえる。この状況でまた「以外とキレやすいんだなぁ」と感じる自分がいた。


剣を振りかざし俺を殴り付けた大柄な男の足に剣を一閃した。大柄な男は、一瞬にして両足を失い地面に崩れ落ち大柄な男は何が起きたのかわからないようで目が点になっている所にとどめの一撃を喰らわしそのまま左側に飛びもう一人の敵に斬りかかった!その男も避けようと上に飛び逃げようとしたが、俺の速さが上回り剣を一閃し撃退した。

そして俺が言う「てめぇら誰に奴隷になれって言ってんだ!なんなら俺がてめえらを奴隷として使ってやろうか!」と言い放ちながら、もう一人も一閃で倒しそのままリーダーらしき男の喉もとに剣を突きつけた。

リーダーらしき男は、「俺達オプスキュリテに逆らったらどうなるか解っているのか?お前程度の能力なら我らオプスキュリテに腐るほどいるのだからな。殺すなら早く殺せ!」と言い放つ。

俺は、剣を突きつけ頭を掻きながら「お前さっきから何いってんだ。イデアルだのオプスキュリテだの?てめえの今の状況を考えてもの言えよ!そんなに死にてぇのか!」と言い放ち殴りつけた。


リーダーらしき男は、俺の言ってる事が良く解らないのか腑に落ちない様な顔をしつつもまた戦う構えに入る。とその瞬間リーダーらしき男は身体が切り刻まれ死に絶えた!切り刻まれた死体のはるか上空で俺を見つめている紅の男がいる。


目を紅く光らせ、こちらの動きを伺っている。さっきの男達とは、明らかに違う雰囲気の眼光真紅の男は、静かに地上に降りてきた。紅い双眼は、かなりの威圧感を感じさせる。

今、目覚めて周りの事も自分の事も解らない中で、この眼光真紅の男の強さと威圧感、存在感は、紛れもなく感じ取れる!少し後ろに後ず去る自分に「もしかして、ビビってんのか?」と問いかけても見るが自分の手の震えに愕然とする。

多分、いや確実に眼光真紅の男には、この感情は、見透かされているだろう。俺の出方次第では、一瞬で殺られる!今殺られる訳にはいかない!さっき目覚め、いきなり襲われ、そして眼光真紅の男に殺られて終わりなんて、ハッキリ自分が誰かも解らないまま、さようならはないだろう!色々頭を廻らせていると眼光真紅の男がこちらに歩みよってくるのが見えた。

俺は、自分に自問自答する。「どうする?後ろに引くか、それとも、攻撃に入るか?でもおかしくないか?さっきの男を切り刻んで倒すのに眼光真紅の男には、倒す距離は、関係ないんじゃないのか?殺るならとっくに俺を殺れただろう!」と時間的には、一瞬だったと思える間に眼光真紅の男が目の前に現れた。

危うくビックリして声が出そうになるのを我慢して真紅の目を睨みつける。

眼光真紅の男が先に声を掛けてきた。「この辺りでは、見掛けない顔だが何者だ。先ほどの戦い見させてもらったが、只者ではないのは、一目で解る。ヒューマンノイド四人相手に圧倒的な強さとはな。」また自分の知らない単語が出てきた。「ヒューマンノイド?」と聞き返しながらこの眼光真紅の男の余裕ぷりが鼻につく。「ヒューマンノイドを知らないのか?」と眼光真紅の男がさらに聞き返す。俺は、無言で頷き眼光真紅の男が戦闘体制をとくのが分かった。


双眼の紅い光が薄れて行くと共にあの圧倒的な威圧感も消えて行った。

しかし眼球だけは、紅く染まったまま俺の瞳(め)からは視線は、外さない。

眼光真紅の男は、さらに言葉を続けた。「君がオプスキュリテではないのは、さっきの戦闘で分かった。俺は、イデアルの赤眼のリンクス!ここから東に古城があるそこに俺はいる。何か困ったことがあったら、訪ねて来るといいだろう。お前の力をイデアルで使う気になったらな。」と言い放ちカードのような物を俺に手渡た。

その瞬間赤眼のリンクスと名のった男は、瞳(め)の前から消失していた。


今のは、夢だったのか、それとも幻だったのかと思う位の不思議感と紛れも無く、さっきまで俺の瞳(め)の前に眼光真紅の男がいて一つ間違えれば殺られていたと言う恐怖感が身体に残っているのが解る。

そして手に握られているカードを瞳(め)にして現実にもどされる。


眼光真紅の男が言っていたヒューマンノイドのリーダーらしき男を殴りつけた時に手放した剣の方に瞳(め)を向けた。

咄嗟に握りしめヒューマンノイドとか言う輩と戦い自分でもビックリするくらい手馴れていた自分に気付く。

そしてまたあの声とも電気信号ともいえぬ衝撃が頭をつらぬく。

剣と俺が共鳴しだした。周りには、キィィィーンと言う甲高い音が鳴り響き、頭が割れるような痛みを感じ始めた。気が遠のくのを必死に堪え剣の方を見た。

剣の柄の真ん中辺りからすごいエネルギーを感じたその刹那!エネルギーの玉の様なものが飛び出し物凄いスピードで俺の頭の眉間をつらぬいた。

俺は、完全に身体ごとエネルギーの玉の勢いに持っていかれ、さっきまで俺が倒れていた所まで吹き飛ばされた。


俺の頭の中でコンピュータが何かをダウンロードするかの様な動きを始め、俺の意識が薄れ遠のいて行くのを感じ始めた。それに抗う気持ちとは、裏腹に、完全に意識がなくなった。…


...............to be continued







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