岡山の少女

岡山の少女 16

あらかじめ覚悟はしていたものの、彼女の口からはっきりと聞かされると、深い悲しみを覚えずにはいられなかった。

せめてもの救いは、彼女の口から漏れるように、もう一年早かったらという言葉を聞いたことだった。

彼女を奪ったという、たったそれだけの理由で、南のはてのその島を、僕は激しく憎んだ。