岡山の少女 13

広い空き地に車を駐車すると、僕達は車を降りた。


あいにく閉門時刻を過ぎていて、中へ入ることは出来なかった。


そこで、学校の前の公園のベンチに腰を下ろして、彼女が持って来た菓子を一緒に食べた。


そして、二人の語らい…。


楽しければ楽しいほど、そのあとに来る別離の悲哀が大きいことを知りながら、僕はつかの間の恋に酔いしれていた。


ふと気がつくと、すでに夕暮れ時で、太陽はあたりを真っ赤に染めながら、まさに沈まんとして、急にほの暗くなったかと思うと、彼女の顔に影を落としていた。


僕達は車に戻った。

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