人生あるいはこの世について
山川一
人生は借り物である
人生というものを考えた時、多種多彩な面があるけれども一つ大きく中心を貫く奔流のようなものがあるとすればそれは『借り物であること』だと思う。私達は米を食べ豚を食べる、ありとあらゆる分子原子が私達の外から内へ流れ、また内から外へ流れる。この身体を形成している分子原子も産まれると共に集まり、死と共に地球に帰る。長く生きていると自分という存在が確固に存在していると勘違いをしそうになるが、実際にはその身のすべてが借り物でありいつか地球に返すもの。執着は身を滅ぼすと言われるが、そもそも宇宙的法則として自分のものでないものを我が物としようとすればいずれ必ず破滅しなければならない。川に流れる紅葉の一葉のように留まらず拘らず、天がこの身に貸し給うた生を全うしたいものだ。
人生あるいはこの世について 山川一 @masafuro
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