大阪の女 14

彼女にして見れば、職安まで追いかけてくる僕に対して、不安を覚えたに違いない。


「どうして、こんなところまで来るの?」


「でも」


僕は返す言葉もなかった。


「こんなことをするなら、もう会わないから。今日で終わりにしましょう。電話もしないでね。2年たったら会ってもいいわ」


それは突然の別れだった。


僕はその場所に立ち尽くした。


そして、力なく階段を降りると、職安を立ち去った。


なぜかしら自然に涙がこぼれて来た。

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