第2話

食卓に朝食を並べ終えた僕は廊下を駆けてある扉の前で止まり、大きくため息をついてドアノブに手を掛ける。


僕にはこの扉が嫌いでドアノブを倒したく無い理由がある。


しかし今はそんなことを言っているほど時間は無い。


「仕方ない」


そう呟いてドアを開けて部屋に入る


と、同時に前からーー体には強い衝撃 顔には柔らかい衝撃が襲う。


そう、これがこの扉が嫌いな理由の一つ


------この人がいやだから。


「おはよー 優君。 今日も朝から元気かな〜?」


金髪ロングの碧眼女が話す。


衝撃の原因ーーそれは僕の姉、木落真冬の毎朝恒例、優君タックル(冬姉命名)だ。


僕は毎朝これを食らってあげないといけない。


避けようものなら冬姉は一日中「嫌われた」と呟きながら鬱モードに入る。


中2の時に初めて避けたが、その日は何をするにも冬姉は虚ろな目で行動し大変だった。


そしてもう一つの理由、それはーーーーーーー


「おい!早よ起きろ、摩耶 沙耶」


このうるさい姉が喋っていても未だに布団から出てこない二人に声を掛ける。


「うぅ、あと三十時間寝させてぇ。」


「Zzzz」


茶髪の少女が馬鹿なことを言い、黒髪の少女は声を掛けられてもスヤスヤと寝ている。


もう一つの理由はこの起きない妹達だ。


僕の妹達摩耶と沙耶は双子の14歳で中2。


さっき馬鹿なことを言った茶髪少女が摩耶で断固寝ているのが沙耶。


双子だからかどっちも顔は似ているのに性格はあまり似ていない可愛い妹達だが、


この寝起きはどうにかして欲しい。


馬鹿な受け答えに全力爆睡


忙しい朝には本当勘弁して欲しい。


てか、冬姉が起こしといて欲しい。


一回頼んだことはあるが、何故かその日は妹達は拗ねて僕の言うことを一切聞いてくれなかった。


「馬鹿なこと言ってないで早く起きろ、そして何故まだ寝れる。」


結局、沙耶が起きるまでここからさらに五分かかった。


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