第6話 『ゆめのかよいじ』(旧版:少年画報社版)
『ゆめのかよいじ』
大野安之
これは恋の物語だ。
恋に落ちる少女の物語。
少し違うのは、
恋の相手が、かつては人間だった少女で、
今は、学校の古い校舎に棲む、その場所の
二人の恋の行く末が、どのような結末となるのかは、読んでみてのお楽しみ♪
彼女たちと、彼女の末がどこへ向かうのかは、その目で見届けてあげてほしい。
ただ、あたしにひとつだけ言えるのは、とっても好い話だってこと(笑)
―猫又の感想文(書きかけ)より―
こんにちわ、あやはです。
『ゆめのかよいじ』の感想文をわたしが書くことになったのわ、
猫又ちゃんが書いていた感想文をのぞいて、
わたしが猫又ちゃんに、「これ、おもしろそうね」って、声をかけたからです。
彼女は笑いながら、「これ、きっと、稲荷ちゃん好きだよ♪」と言って、その古びた一冊のコミックを手渡してくれました。
それで、
猫又ちゃんわ、わたしに感想文を代わってくれて、
そして、
猫又ちゃんのおかげで、わたしわまた一冊、とても好きな本が増えました(微笑)
懐かしい風景。
そこに住むひとたちと、そこと重なる世界にひっそりと住んでいるものたち。
彼らの世界はわたしたちの世界に似ていて、
わたしわ、少し汚れているレンズで映し出した、幻灯機の世界を覗くような、そんな不思議な想いに捕らわれました。
彼女の世界も、わたしたちの世界とおなじように、人でないものたちが住んでいて、
営みを共にしたり、
ゆく相手を見送り、または看取り、
お互いを見つめあいながら、見守りながら、静かに過ごしています。
『ゆめのかよいじ』の人やあやかしも、そんなふうに生きて、去り、生まれています。
そのお話の様子がとても好きでした。
過去に在り、生まれ、
そして
わたしわ、このせかいがとても、とても好き。
―あとがきのようなもの―
ある意味で、「ゆめのかよいじ」の背景世界は、自分、みなはらの書く小説世界、『きつねのきょん』や『ろーぷれ日記』の原形、あるいは原風景のようなものかもしれません。
感想文というかたちにするまでは気づきませんでしたが、
なんとなく似ているというよりは、気づかないうちにかなり影響を受けていたのかな?と思ったりしていますね(苦笑)
確かに自分好みの好い話です(笑)
自分もこの話は、とても好きですね。
さて、
この感想文は、初め猫又にやらせるつもりでスタートしました。
でも気がつくと、口調、書いているセリフに狐の口調が混ざっていることに気付くのです。
普段の構い方がたらなかったかな(苦笑)
そんな風にも思いましたが、
稲荷狐に「わたし書きたい!」って言われた気もしたので、配役を急きょ替えてみました。
狐は自分自身のことで、あまりこうしたいっていう主張をしないキャラのようなので、
たまに言ってきた時には、なるべくやらせてあげたいんです(笑)
猫又はまあ、あれしろ、これしたいって騒ぐやつだから(苦笑)、
別の
ゆめのかよいじは、
なつかしさとさみしさと、
やさしい想いが重なりあうお話でした。
-追記です-
この感想文は手元にあった旧版(少年画報社版)をイメージして書いたものでした。
投稿後に入手した新版(角川書店版)は、デジタル化に伴い、絵柄の修正と新編の追加、
そして最終話の削除がされておりました。
感想文は最終話を含めたイメージにて、あやはが、そしてタマが話しておりますので、
『ゆめのかよいじ』に興味をお持ちになり、見たときに感じた気持ちがつながらないことを考慮し、
浅慮かとも思いましたが、一応、旧版と新版では内容が異なることを書かせていただくこととしました。
これは旧版が良い、新版が良くないという事ではなく、ただ違う、というお話です。
まあ、個人的な好みはありますから、自分は初めに読んだ旧版の絵の方が好きです(苦笑)
けれども、新版に追加された新しいお話の『六線譜』という物語はとても良かった。
新版を読めて良かったと思います(笑)
お話の形は変わっても、作者の魂は変わっていない。
そんなことを思いました。
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